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初恋  作者: 日下部良介
18/109

18.400m

 なめていた。

 400mくらいなら全力疾走できるだろうと。


 400mは午後の最初の種目だった。

 僕は第1レース。

 メンバーは100、200とがガラッと変わっていた。

「楽勝だな」

 そう思っていた。


 スタート。

 最初から全力で飛ばした。すぐに独走状態。ところが200mを過ぎたら足が止まった。300m辺りからは足が全く上がらなくなった。

 ゴールした時、僕の後ろには誰も居なかった。


 リレーを前に僕は予想外の消耗を強いられた。





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