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初恋  作者: 日下部良介
102/109

102.金賞

 僕たちは改めて同じ目標に向かって歩き出すことになった。

 夏休みに入ると、ほぼ毎日、二人で図書館へ出掛けた。


 夏休みも終わりに近い頃、コンクールの結果発表があった。僕たちは二人で会場へ作品を見に行った。あいにく僕の作品は賞をとれなかった。

「金賞、島田秀平。貴方は…」

 僕の作品の前で彼女は個人的に僕を表彰してくれた。

「ホント、いい作品なんだけどな…」

 突然の声に僕たちは驚く。そこに居たのは審査員の一人だった。





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