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永久の戦艦 大和  作者: 呉提督
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最後の航海 2

1945年1月20日早朝、大和以下29隻の大艦隊は、

威風堂々とジブラルタルを出航した。


大西洋を北上してイギリス本土周辺の

制海権を確保し、連合国のイギリス北部上陸作戦、

通称"コロネット作戦"を支援するのが目的であり、

また、ノルウェーのフィヨルドに身を潜めていると

思われるドイツの新型戦艦2隻を撃破するのも

重要な任務のひとつである。


「ドイツの新鋭艦か、性能は?」


「おそらく、日本から輸出された艦載用の46cm砲の

設計図を元に開発された物と思われます。」


「なら、武蔵型の劣化ということか?」


「いや、油断しないほうがいい。ドイツは防御装甲の

配置は第一次大戦からほとんど進歩していないが、

その分、レーダーや射撃管制装置は米国すら

凌駕する。」


真田を参謀長とする欧州派遣艦隊の司令部では、

英国からの情報を元に、対ドイツ戦艦の

対策会議が夜を徹して行われていた。

その間も、艦隊は大きな悪天候に見舞われることなく、

1月24日午前8時、

イギリス北部フェロー諸島の南西105マイルの

地点まで進出した。


「米艦隊から連絡は?」


「敵艦隊発見の一報はありません。

ただ、ノルウェー近海に展開中の英潜水艦から

不自然な入電が確認されました。」


「ドイツ艦隊に沈められたのかもしれん。

水偵を増やして索敵を強化しろ。」



マリアナ沖海戦から引き続き艦隊を指揮する

宇垣が命じた。

大和の後部カタパルトから水偵が次々発進していく。



1月26日、正午


「利根2号機より緊急入電!敵艦隊発見!

スヴロイ島南東120マイルの地点!

戦艦4ないし5、巡洋艦3、駆逐艦多数!」


「艦隊武蔵を先頭に単縦陣!速力増速!25ノット!」


大和の艦橋に矢継ぎ早の指示が飛び交い始め、

マストには僚艦への信号旗が忙しく揚がる。


大和は、最後の砲撃戦へ突入しようとしていた・・。

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