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永久の戦艦 大和  作者: 呉提督
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長官機撃墜 2

そろそろ戦闘したい…(泣)

それはまったく予期せぬ出来事だった。


信濃の通信兵がトラック基地から

発信された日本の暗号文を傍受したのだ。

真田は目の色を変えて通信室に飛び込んだ。


「今の発信はなんだ!?」


「は!長官の飛行予定を通達した次第であります!」



真田の顔面から血が引いていく。

実は半年前から

『海軍の暗号が解読されている可能性がある』

と前線部隊や陸軍から報告があったのだ。

海軍上層部はそんなはずないと思ったのか、

指摘されたのが癪に触ったのかはわからないが、

なにも具体的な対策をとらなかった。



もし、今回の飛行予定が米軍に傍受されていたら…


「長官の飛行予定を通達するよう指示したのは誰だ!?」


「大本営直々の命令です!」



その瞬間、真田はすべてを悟った。

だが、今となっては最早どうすることも

できなかった…







6月8日 午前11時



連合艦隊司令部幕僚は前線視察を

日程どおり終了し、ギルバート諸島タラワを

出発。

あと1時間半でトラックに到着するという

まさにその時、





「敵機だ!!」




米空母から発進したと思われる

新型艦載機F6Fヘルキャット30機以上が

長官機一向に上空から襲いかかった。


護衛の零戦が迎撃に向かうが、

敵は零戦を無視して陸攻ばかりを

狙ってくる。


2機の陸攻は射弾を回避すべく

加速し、横滑りを繰り返した。

零戦も必死の防衛を行い、ヘルキャット3機を

離脱させたが、それが限界だった。



山本五十六を乗せた一式陸攻は左翼から

出火。

燃料タンクに火が回り、

どんどん高度を下げていく。

宇垣らを乗せた2番機も被弾した。

ヘルキャットは攻撃の手を緩めず、

1番機は右翼からも出火。




搭乗員の抵抗むなしく、火だるまとなった

長官機は、太平洋の群青の海に

飲み込まれていった…

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