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永久の戦艦 大和  作者: 呉提督
39/88

日米機動部隊激突!! 3

6月5日午前11時、

ソロモン諸島の南東側より

スコールに紛れて珊瑚海に侵入した

第17任務部隊(米機動部隊)は

日本軍機動部隊の捕捉に成功した。

米軍は暗号解読や潜水艦からの

情報により、日本軍の動きを

把握しており、日本空母を撃破してやろうと

考えていたのである。


日本軍はツラギから偵察機を飛ばしていた

ものの、スコールの下を航行する

米空母を発見することはできなかった。

この時点で第17任務部隊は

MO機動部隊に180海里まで迫っており、

あと1時間ほどで米空母から攻撃隊が

来ることは確実だった。


第四艦隊司令長官井上成美中将は

MO機動部隊司令長官高木武雄中将に

米機動部隊撃滅を命令。

これを受け、翔鶴、瑞鶴、空鶴からは

九七艦攻計9機が索敵に発進。

その後、待機していた零戦57機が

発艦。艦隊上空の護りについた。



正午過ぎ


「敵機発見!!」


重巡羽黒の見張り員が敵機の接近を

報告した。

無論、米空母を発艦した艦載機であり、

F4Fワイルドキャット21機、

SBDドーントレス33機、

TBDディバステーター24機の計78機だった。


直ちに護衛の零戦隊が迎撃に向かう。

一航戦、二航戦ほどではないにしろ、

世界最高峰の腕前をもつ零戦隊は

戦闘慣れしていない米戦闘機を次々と攻撃し、

F4F16機を撃墜した。

F4Fは攻撃隊護衛のため、思うような戦いが

できなかったのだ。


低空を飛行するTBDにも

同じ運命が待っていた。重たい魚雷を

抱え、鈍足の雷撃隊は

零戦の20mmを浴びてバラバラに粉砕され、

面白いように撃ち落とされた。


なんとか零戦隊を突破したTBDは

わずか5機。

しかし、1機は機体の故障で魚雷を投下できず、

対空砲で撃墜された。

残る4機は翔鶴に魚雷を放ったが、

翔鶴艦長城島高次大佐の華麗な舵さばきに

すべて回避された。


しかし、日本軍の意識が低空に向いていた

その時、



「敵機直上!!急降下ァァァァ!!」


手薄になった上空から

SBDドーントレス30機(3機攻撃を断念)

が垂直に近い角度で突入してきたのだ。


狙われたのは雷撃機に狙われていた

翔鶴と、艦隊の前方に位置していた空鶴。

翔鶴を狙った爆弾はすべて外れたが、

空鶴には1000ポンド(450kg)爆弾3発が

命中した。



「空鶴被弾!!」


翔鶴見張り員が絶叫する。

空鶴は3発の爆弾を艦首、中央部、艦尾に

均等に貰い、格納庫にあった艦載機に引火。

大火災を起こした。


12時46分、米攻撃隊はすべて

MO機動部隊上空より姿を消したが、

MO機動部隊は空母空鶴が大破する

損害を受け、一瞬にして劣勢にたたされた。

なお、防空零戦隊で失われたのは3機。

米軍は艦戦17機、艦攻18機、艦爆6機を喪失した。


空鶴大破の一報を聞いた井上中将は

言葉を失った。

日本軍は重巡衣笠、古鷹の水偵、

ラバウルから飛行艇を出して米機動部隊を

探しているが、未だ発見の報告はない。


こうしている間にも米軍は

第二次攻撃隊を放ってくる可能性が高い。

最初の空戦で20mm機関砲の弾を使い果たした

零戦が翔鶴、瑞鶴に着艦し、最低限の

補給を済ませてまた飛び出す。



13時28分、日本艦隊上空に

星のマークをつけた一団がまた姿を現した。

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