ラプンツェルが出逢ったのは 【1】
ランティスとリーシャの出会い編。
例の神殿でリーシャを加えたジャス、リア、ランティスの一行はアルポロメ公国を抜け、現在ジャスの故郷であるトロナイル王国に足を踏み入れていた。
「今日はここまでにしようか」
「了解。俺は薪でも集めるよ」
聖地アイモダの特徴である淡い金髪に不思議な碧眼を持つリーシャ、人間の欲望を繋ぎ合わせた悪魔的な美青年のジャス、鮮血のような赤毛と黒衣が死神を思わせるランティス、そして帝国皇太子の婚約者であるリア。
目立つ美貌の男女と、目立ってはいけない平凡娘の四人組は、交通機関を使用せず地道に徒歩や馬などで大陸を横断しているのだった。
必然的に野宿が多くなり、すでに一ヶ月が経過している今、それぞれの役割分担も自ずと決まっている。
「いくか、バカ娘」
「はあ!?」
ジャスにバカ娘と呼ばれたリアは目を吊り上げたが、しかし反論はしない。機械大国を統治する皇族筋の令嬢でもある彼女は、毎日の野宿にとってはまるきり役立たずなのだった。本人もそれを自覚しているため、大人しくジャスの後に続く。
「乾燥した枝、よね?」
「そうそう。間違っても猪の赤ん坊なんか見つけるなよ」
「そっ・・・れは! だって仕方ないでしょ、初めて見たんだし・・・可愛かったのよ!」
先週うっかり猪の子に構ったばかりに、親の猪に追いかけ回されたことを揶揄すると、リアは真っ赤になった。
「いい勉強になった?」
「・・・あんたって、ほんと意地悪!」
むすっと口をへの字に曲げるリアに、ジャスはとうとう声を上げて笑った。全くもって素直な少女だと、ある意味感心してしまう。
「はいはい。悪かったよ」
「義兄弟でも、ランティスとは雲泥の差だわ」
「だろ? 自慢の兄貴だからな」
「・・・嫌味だったんだけど」
望んだ反応を得られなかった為か、リアが再び膨れっ面になる。ジャスは首を捻った。
「嫌味? ランティスを誉めるのが?」
「あーもう、いいわよ!」
ふん、と鼻を鳴らすと、リアは先にずんずん進みだした。といっても足の長さの問題か、すぐに追い付いてしまうのだが。
なんで怒ってるんだと疑問に思うジャスだったが、彼女の家庭環境を考えれば、確かにジャスとランティスの関係は違和感があるのかもしれない。何が嫌味だったのかは分からないが、肉親である異母弟でさえリアを疎んじていたというのだから、血の繋がりもない自分たちが義理とはいえ、兄弟として良好な関係を築いていることに、内心では困惑しているのかもしれない。
正直にいうと、もう少し突ついて反応を見たい気もした。辛い部分に触れられたら、気丈なこの娘でも泣いたりするかもしれない。
そんな邪な考えを抱きつつも、この先の旅路を思えば実行はできなかった。
(しばらくは現状維持の様子観察だな)
ただの小娘に用はない。高貴な家柄も神の血筋も特殊な能力も、リアという平凡な少女に安穏を許さない全ての枷に、しかしジャスは何の価値も感じていないのだ。
我ながら、歪んでいると思う。
(あんたを壊せばいいのか)
自分とは違う強さと弱さを併せ持つ彼女を、ジャスは気に入っている。しかしそれは対等な人間というよりは、子どもが珍しい動物や玩具に執着する感情に似ていた。
無邪気な子どもが蚯蚓を引きちぎったり、日向に晒して死ぬまでの過程をじっと眺めたり、それに飽きたらぐしゃぐしゃと蟻を潰して巣をほじくり返す。
幼い頃とある男爵家の世話になるまでは、一人の時そうして暇を潰していたジャスは、少女を側に置いている現状が、その感覚に近いことを理解していた。
「ねえ、ジャス?」
「なんだ、今度はクマの子か?」
「しつこいわね」
じろりと軽くこちらを睨むと、リアが低い鼻に皺を寄せるので、ジャスは肩を竦めた。
「はいはい。それで?」
「大したことじゃないけど。ずっと聞きそびれてたのよね」
「何を?」
純粋に何のことだと首を傾げれば、リアは薪を拾いながら言う。
「ランティスとリーシャって、一体どうやって出会ったの?」
+ + + + +
燃え盛る故郷の最期を覚えている。空さえ焦がす業火に食い潰された我らが聖地。
せめてその終末に殉じようと自害を図ったが、掴んだ刃で喉を突くより早く、その男たちは現れた。
「巫女姫がいたぞ! 今度こそ本物だ」
男たちの声に歓喜が混じる。だからこそ恐怖した。
「今度こそ・・・って」
男たちの姿に目を凝らす。彼らの纏う鎧や衣類からは、赤黒い汚れが無数に散らばっていた。遅れて、部屋の外から生ぬるい鉄のような臭いが漂ってきて、自分の悪い予想が的中したのだと理解する。
「まさか・・・神女たちを殺したの!?」
「そう怖い顔をするもんじゃない。仕方ないだろう。ああ、どうしてアイモダの女たちは揃って金髪碧眼なんだ? あんたを探すのに、そのせいで余計な手間を取った」
「一一一っ!」
悪びれもなく笑う男たちに、彼女は震えた。恐怖よりも憤怒が大きい。
よくも、よくも、よくも!
「穢れた邪教の畜生どもが、よくも貴き神の信徒に手を出した! 清浄の地を焼き払い、挙げ句に神の子らまで殺めるとは!」
喉が張り裂けそうな声で怒鳴るも、男たちからは一層の嘲笑が返った。
「その神様とやらは、どうしてお前たちを救ってはくれないんだろうな?」
「一一一一っ、早く殺せ!」
もはや言葉を交わす意味などない。生き恥だけは晒すまいと、最後の矜持だった。
それなのに。
「いいや、あんたには俺たちの安寧な生活を守るための動力源になってもらう」
腹部に強い衝撃を受けて視界がひっくり返る。呼吸すら儘ならないその痛みは、大切に育てられてきた彼女にとって、まったく未知の感覚だった。
この時の、鳩尾を殴られたのだという単純なことを理解するのは、ずっと先の話になる。
彼女一一一一リシエル・エタージャにとって、静かな地獄の幕開けだった。
+ + + + +
独立国チュニアールの首都に聳える黄金と白亜の大宮殿、プロレッティーガ城。外観は素晴らしいの一言に尽きる歴史的建造物だが、中は随分と近代的な改築が施されている。
その一角にある食堂は、昼時ということもあって賑やかだ。大勢の者が談笑する一階、テラス席を設けられ、女性人気の高い二階、幹部専用とされながらも、その本人たちが滅多に食堂を訪れず、顔を見せたと思えばわざわざ階段で三階まで行く方が面倒だと、ほぼ使われていない物置状態の三階。
その一階の隅の席で、赤毛の青年は溜め息をついた。
目立つワインレッドの髪は迸る鮮血を思わせ、纏う黒衣も喪服のようで、整っているはずの容姿が、なぜか恐ろしくも見える出で立ちだった。そのくせ顔立ちは甘く、正統派といわれる造形であり、優しげな目元はライトグリーンの瞳が爽やかな印象を与えている。
(また見つからなかったな)
毎年、秋になると長期休暇を取っては大陸を巡り、生き別れた師を探す旅に出ているのだが、今回も収穫はない。虚しい帰国からは既に数ヵ月が経過しており、暦の上では冬に入る。
「ランティス? 大丈夫か」
「アラン」
顔を上げれば、同僚のアランジェ・ジルハーツが心配そうにこちらを窺っていた。
「平気。少し寝不足なだけ」
にこっと笑って、会話を終わらせる。仮面人間、と陰口を叩かれているのは知っているが、確かにその通りだと自分でも思う。
「食事も進んでないようだけど」
「うーん。朝を抜いたからかな」
のらりくらりと曖昧な返事で追及を避けようとするが、アランは静かにランティスを睨んでくる。心配してくれているのは分かるが、正直こういう踏み込んだ姿勢をとられるのは苦手だった。
人と人には適度な距離が必要だと思う。ただ自分の場合は、他者のそれと比べて遠い上に、溝と塀まで拵えているのだから始末に終えない、というのが幼馴染み二人と弟分の言葉だ。
短い無言の攻防の末、根負けして先に口を開いたのはアランの方だった。
「・・・八方美人」
「そう? オレの顔は正面から見るのが一番好印象らしいよ」
女王がにこにこ笑って贈ってくれた評価を冗談混じりに言ったとき、ランティスの視界に見知った姿が入る。
「あ、ジャスだ」
「え?」
アランが振り向き、その視線から人混みの中でも自分たちの存在に気づいたらしい少年は、迷わず足をこちらへ向けた。
「ランティス、アラン。一緒いい?」
「ああ」
「どうぞ」
憮然とした様子でアランの横に腰を下ろしたのは、本来ならば誰もが振り向き目を疑うであろう、人間離れした美貌の少年だ。ランティスの弟分でもある彼は愛称をジャスといい、正式な本名はジャスティス・ラゾーディア・ヴァロリコルゲントと長く立派なものを持っている。
魔導国家トロナイル王室の嫡子にして王位継承権序列第一位という高貴な身分でありながら、祖国で排斥される古の伝承【魔女の児】の特徴である真紅の瞳を持って生まれ、幼少の頃より政敵による暗殺を防ぐため、留学という名目でこのチュニアールに保護されているのだ。
「なんだ、ジャス。随分と機嫌が悪そうだな」
基本的にジャスは、生い立ちを感じさせない温厚な人柄であり、年相応の無邪気な面も見せる。しかしその彼が、いつになく険しい表情をしているのだ。ランティスは勿論、アランもその珍しさに驚いている。
「ルフィスさんに仕事を任された」
重々しく語り始めるジャスに、ランティスとアランはそれぞれ反応を示す。
「その様子じゃ外回りか」
「いいじゃないか、見ず知らずの女の子に追いかけ回れるくらい」
ジャスは宝石も花も霞むだろう、と謡われた母妃の美貌をしっかり受け継いでおり、街を歩くだけでも女たちがどこからともなく集まってくる。
「違う」
俺は誘蛾灯か、とジャスは口を尖らせるが、女を蝶でなく蛾に例える方が問題だ。これはあとで釘を刺すべきかと考えながら、ランティスは首を傾げた。
「何を任されたんだ?」
「帝国の皇太子いるだろ。従妹と正式に婚約するからって、宴を催すらしい」
「・・・へえ」
帝国の皇太子と聞くと、ランティスはあまりいい気分ではいられない。
誰にも打ち明けたことはないが、生まれて初めて出来た親友サズが、その皇太子とは恋敵であり、確執を抱えていたのだ。
「従姉っていうのは、あの公爵家の?」
「詳しいな、ランティス」
ジャスが目を丸くする。アランも同じく驚きの表情をこちらに向けていた。
「大陸にはよく行くから」
曖昧に笑って誤魔化す。ジャスにもアランにも、幼なじみふたりにも、サズとの事は話していなかった。
レリアル・ウルフラーナ・ストレイ。皇族の血を引く、桁外れに高貴な身分の令嬢であり、幼い頃から皇太子を虜にしているというが、かつて実物を見たランティスは、なんでこんな平凡を絵に描いたような娘を取り合うのか疑問に思ったものだ。もちろんサズには言わなかったが。
愛称をリアというらしい、その平凡さこそが非凡な少女は、本来ならサズの婚約者だった。
(お前が死んで、もう三年になるのか)
執着していた従妹の心を射止め婚約したサズを、皇太子がどれだけ憎んだかは想像に難くない。刺客を差し向けられ、当時その護衛として雇われたのがランティスだった。
『お前の誕生日は今日だ! 昨日リアと決めたぞ、7月4日だ』
サズは誕生日がないのなら作ればいいのだと明るく笑って、ランティスに一輪の花をくれた。
いかに幼くとも男同士で花を贈るなど気持ち悪いと減らず口を叩いたが、内心では衝撃を受けたものだ。
誕生日も、その祝福も、すぐには理解ができなくて。
当時のランティスは、そんな概念を持っていなかったのだ。
親友、誕生日、贈り物、無邪気な笑顔、共に噛るパン、秘密の家出、興奮して捲った冒険単、静かな夜の星座。
数えきれない尊い思い出の欠片が、ランティスの中に甦る。
(あの子は・・・)
目を閉じ、皇太子の婚約者となった少女を思う。
サズの死を聞き、どれだけ申し訳なく思ったか。いっそ殺してほしいとも。
あの時だけは、チュニアールにいたことを本当に悔やんだ。対等な立場でいられなくても、身分程度で彼との友情は揺るがない。そう理解していたのに、どうして彼のそばにいなかったのか。
人間として沢山のものを与えてくれた親友に、ランティスは最後の最後まで、何も返すことができなかった。
「・・・ランティス、どうした?」
案じる響きに、ふと我に返った。ジャスもアランも、心配そうにこちらを見ている。
「ごめん、話の途中で。さっきもアランに言ったんだけど、寝不足なんだ」
苦笑いで心配するなと伝え、先を促す。
「それで、その宴がどうしたんだ?」
「あ、ああ。・・・女王代理として出席しろと」
ぶっ、とアランが噴いた。
「社交してこいってこと?」
「・・・だから嫌なんだよ」
うんざりとジャスは項垂れる。彼の身分なら寧ろ直接招待されて当然なのだが、正式な立太式を済ませていない隣国の王子に、帝国も距離を置いているのが現状だ。
「いいじゃないか。なんなら、帝国の弱味を握るチャンスだろ。そうだ、いっそのこと、その皇太子妃を骨抜きして」
「やーめーろー、冗談でも笑えない。くっそアラン、お前ってやつはえらく楽しそうだな?」
ぎゃいぎゃい揉め始める二人に、ランティスが仲裁しようか迷った時だった。
「あかげ」
たった一言で、周囲が静まり返った。
あれだけ騒がしかったのが嘘のように、食堂全体が凍りついた。
赤毛と呼ばれたランティスは、恐る恐る振り向く。
「・・・ティフォール様、こちらにいらっしゃるのは珍しいですね」
ティフォール・ユクシア。碧の瞳と同色の髪を複雑な形に編み込んでいる。感情の窺えない覇気のない表情と、それに似合わない強烈な存在感を放っていた。
「ルフィスさまが、おまえをよんでる」
「ルフィスさんが? ・・・あ、いえ、失礼致しました。女王陛下の御呼びとあらば、すぐ参じます」
ティフォールの眼光が鋭くなり、ランティスは慌てて口調を改める。彼女はふんと鼻をならし、不機嫌そうに去っていった。
「おー、怖い怖い」
「ジャス」
つまらなさげに言うジャスをアランが諌める。幼い頃から国賓として【蒼天歌劇団】と交流の深いジャスは、他の【星空の宴】の構成員よりも、幹部たちと親しい関係にあるためか、ティフォールには少し苦手意識があるようだが、それでも萎縮している様子は見られなかった。
「どうしてティフォール様がこんなところまでオレを呼びに来たんだろうな」
立ち上がりながら首を傾げる。中性的な容姿で知られる大司祭マロナと共に、このチュニアールの神事を担う巫女姫たる彼女を、ルフィスがわざわざ呼び出し役に選ぶだろうか。
「そういや、昨夜は占の儀だったよな。その関係じゃね?」
愚痴もそこそこにランティスを取り上げられるのが面白くないのだろう、ジャスがやや不貞腐れたように言った。
「ああ、なるほど」
星読み姫とも呼ばれた聖女の末裔に仕えるティフォールもまた、すぐれた巫女であることは誰もが知っている。自分の役目に関わる内容だから、わざわざ食堂まで足を運んできたのかもしれない。
それでも結局、どうしてランティスなのかは見当がつかなかったが、だからといってこれ以上の問答をしている暇もなく、足早に女王の執務室へ向かった。
疑問には女王が答えてくれた。
「忍び込むのが厄介なのよ」
柔らかな栗色の髪は丁寧に巻かれ、思慮深げな青い眼差しがスターサファイアを思わせる麗しき女王は、しかし声だけで姿が見えない。書類の山に埋もれていた。
「サーシェスやリオンでも良いのだけど、二人とも今は別件で動けないのよねぇ」
「それは構いませんが、とりあえず、我らが女王をお救いしても?」
「うーん。赦す」
「有り難き幸せ」
生活能力が著しく低いこの女王は、ほんの数日で部屋を巨大なゴミ箱に変貌させる魔女でもあるのだ。もう慣れたもので、さっさと書類を片付け始めると、後ろからパタパタ足音が聞こえた。
「あ、ラン。来てたのね」
「ルー」
長い銀紡ぎの髪に、夕日のような赤い瞳と白すぎる肌。雪女であるシンルーは、誰もが背を丸めたくなるこの真冬にこそ輝いている。
「ティフォール様は?」
「食堂でお会いした。けど、ここにはいらっしゃらないのか?」
「あー・・・まあ、ルフィスさん以外とは話すのも面倒みたいだし」
仕方ないわと切り捨て、シンルーも同じく書類の整理を始めた。
そしてようやく、自業自得の紙の沼から救助された女王が口を開く。
「今朝ね、ティフォールから報告があったのよ。神殺しの咎人の星がでていた、と。場所は帝国と公国と王国、ほぼ三国の国境。近隣で怪しいのは、十年くらい前に建てられたっていう、この比較的新しい神殿かしらね」
「はい」
この段階で質問が許されないのは知っているランティスは、従順に頷いた。
「神殿で神殺しというのは、背徳なんて言葉じゃ片付かないわ。神といっても、どうせ魔力の強い魔物を拷問しているとか、そういう類いだと思うけれど、だからといって無視できないの。ね、ルー?」
声をかけられたシンルーが、神妙な顔立ちで答える。
「ええ。調べたところ、この神殿から随分と強力な魔法道具が流出してるの。もしも魔物から力を吸い上げ続けているのなら、いずれ天の怒りに触れるわ」
「もとは神だった存在かもしれないからな」
この魔法がまかり通る世界では常識だ。魔族と呼ばれる存在は、創世の時代から認められている。その格下にあたる魔物は大抵、魔族の眷族である場合が殆どだが、稀に力を失った善き精霊や小さな神々の成れの果てだった事例も報告されている。
前者ならば問題はないが、後者ならば神殺しになる。
人と魔なるものは切り離せない。この世界はそうして今日まで続いてきたのだから。
「場所が国境近くっていうのが面倒ね。魔法道具を各国へ円滑に流通させるための立地なんでしょうけど、そのぶん災いが起きれば、どの国にも被害が及ぶ」
「どのみち捨て置けば、いずれは外交問題に発展、ひいてはトロナイルから内密の援助を受けている我が国にも波及する、というわけですね」
「そゆこと。だから、頼めるかしら?」
「もちろんです」
優雅に一礼してみせる。途端、ルフィスの空気が変わる。いつもの陽気な態度ではない、国が掲げる至高の花、唯一無二にして絶対の女王の顔だった。
「必要とあらば神殿の破壊を許可します。貴方なら証拠も残さないだろうし、同じことを繰り返す気が起きないくらい叩きのめしてあげなさい」
証拠も残さずに殺せというなら、確かに自分は適任だ。
「仰せのままに、我らが女王」
本編でスッ飛ばしてたストーリー開幕です。
リーシャと出会うまで云々については本編のどこかで書いたと思うのですが、少し前までのランティスは警戒心と自己批判の塊。周りを心配させたくないから笑顔の仮面を被っていました。悪化したのはサズを救えなかったと絶望した3年前です。
ランティスとサズの話もどこかで書きたいものですね。
初期のジャスと最新のジャスの違いに我ながら変わったなぁと思いました。この頃はリアのこと殆どモルモット扱いです。
手元でじっくり観察や実験をして、その結果に壊れてしまっても構わないという救いようのない考え。
・・・まともなヒーローがいない事実から目を逸らして頑張りますね。
ジャスにとってのヒロインは勿論リア。
ヒーローはヒルダかな(笑)
憎まれ口を叩きつつ、憧れている面が強そう。
ヒルダの立場からするとジャスはヒロインです。大切なご主人様だけど、女だったら完璧なのにとか愚痴ってます。




