夜の茶会
紅夜にもう一度礼を言ったあと、今度は姉ともう少し、改めて話してみたくなったジャスは、再び蒼姫の部屋を訪れていた。
そこで顔を強張らせるロジオンと鉢合わせたのだ。
「ロージャ? ああ、昨日はヒルダが世話になったようだが」
挨拶もできなかった非礼を詫びようと思ったのだが、ロジオンはそれどころではない様子だった。
先ほどサロンでヒルダに会い、ジャスを追ってきたのだという彼は、青い顔で言う。
「突然の訪問お許し下さい。しかし、お伝え申し上げねばならぬのです。王太后さまから内々の沙汰でございます」
「お婆様から?」
きょとん、と尋ねたのは蒼姫だった。そんな姉と顔を見合せる。お互い、特に心当たりはない。
「申せ」
短く命じる。今のロジオンは友人としてではなく、国母の生家ルートバルス一族の者として自分たちの前にいるのだ。気安い態度をとるべき時ではない。
「王妃殿下のお姿が消えたとの由にございます」
それを聞いた姉弟の反応は、
「は? どうやって」
「かくれんぼでもしてるの?」
母の消息が掴めない現状に取り乱すわけでもなく、かなり呑気というか、素っ気ないものだった。
無論ロジオンは目を吊り上げた。
「両殿下!」
確かに一大事ではあるのだが。ジャスは思う。
自分の宮殿からは滅多にでない母の周囲の警備は万全であり、もし消えたというなら、それは本人の意思によるものではないかと。
しかし姉の蒼姫は更に辛辣だった。
「うーん。だから何なの?」
「そ、蒼姫さん」
ロジオンの顔が面白いくらいつり上がっていく。ジャスは慌てて声をかけたが、蒼姫が反応したのは別のことだった。
「わあ。その名前で呼んでくれるの? うれしい」
「いや、今はそれどころじゃなくて」
「あは。そいえばそだね?」
ニコッと笑う顔は癒し系といえるが、出てくる言葉は大概ひどかった。
「でも、ほんとにそれがどうしたの? お妃さまは公務もこなさなければ社交界にも出ない。自分の宮殿に籠りっぱなしの幽霊王妃が消えたからって、何か問題があるの?」
・・・言っちゃったな、この人。
ジャスは頭を抱えたくなる。紅夜がこの場にいれば諌めてくれたのだろうか。
案の定、ロジオンは半ば青ざめて蒼姫を非難した。
「なんということを仰るのですか、王女殿下」
蒼姫の発言に悪意がなかったとは言えない。まあ公の場でないから幸いだろうかと考え、ジャスはロジオンを見た。
「それで、王太后さまは俺たちにどうせよと?」
「一先ず両殿下には、ご自身の宮殿にてお待ちいただくようにと」
「もう夜遅い。王女殿下をこんな時刻に放り出せるか。それに」
母が自ら意図的に姿を消したなら、何が目的か。ジャスは真っ先に思い浮かんだことがある。
己の人生の汚点ともいえる娘と息子を葬ることだ。
精神の壊れた母が何をするかは知れたものではない。蒼姫がいくら腕のたつ玄人といえど、流石に王妃でもある実母相手では色んな意味で部が悪い。
それに、王太后の伝令に、次期国王と目されている自分が容易に従うのも、あまりよくないと思った。現段階では信頼できる配下にしかことを知らせていないようだし、無視したところで表面的な対立にはならないだろう。
そろそろあの女傑には、政治からの退場を願いたい。そのためにはまず、このあたりで影響力を削いでおきたかった。
信頼の篤い者たちだからこそ、王子が主の命に従わないことを不服に思うだろう。だが、その一方で身の振り方を考える筈だ。このまま王太后に付いていて良いものかと。
「殿下?」
言葉を切ったジャスを、ロジオンは気遣わしげに見つめてきた。彼とてジャスが王妃から冷遇されて育ったのをその目で見て知っている。いや、だからこそ王太后はロジオンを使いとして寄越したのかもしれない。彼は数少ないジャスの友人であり、情に訴えている面もあるのかもしれない。
「いや、なんでもない。だが、少なくとも今晩は王女殿下には、この陽翼宮でお休み頂く。王太后さまには、そのようにお伝えせよ」
「・・・畏まりました」
ロジオンは困ったように頷いた。ジャスも苦笑いする。
「すまない。俺たちの代わりに叱られてくれ」
「お望みとあらば」
笑えない冗談に、しかしロジオンも同じ調子で返してくれた。
「陛下は何も?」
「はい。伺っておりません。お耳には届いていると思うのですが」
言いづらそうなロジオンに、ジャスは無意識のため息をつく。すると、ほぼ同時に蒼姫も肩を竦めた。お互い思ったことは同じらしいと、苦い心地で理解する。
たった一人の妃が行方知れずというのに、あの父王は無関心を貫くつもりなのだ。
それは国を預かる者として、きっと正しい。しかしあまりに揺るぎない態度は、かえって不信を招く場合もある。そのことに気がつかない王ではないはずなのだが。
だが全て、ここで論じても仕方ないことだ。ジャスはロジオンを案内していた女官に声をかける。
「明日、朝議の前に陛下のもとへ伺おう。そのように先触れを」
「畏まりました」
一礼して女官が去っていく。その後ろ姿を確認したあと、ロジオンに微笑んだ。
「夜分ありがとう。それと、昨日はヒルダが世話になった」
かけてくれ、と蒼姫が腰かけている卓を示す。王族二人と同じ席につくことにロジオンは固辞していたが、勿論そんなことを汲み取ってやるジャスではない。
「はい、座る」
強引に引っ張って、椅子に座らせる。王子から友人の顔になったジャスに、ロジオンも観念したように笑った。
「恐れ入ります」
「いいんだ。昨日は本当にありがとう。世話になったというのに、まともに挨拶もできていなかったから」
「いえ、そのような」
「役得だったか?」
「えっ!?」
文字通り飛び上がるロジオンに、ジャスはつい噴き出した。相変わらず正直だ。
「一途なものだ。感心する」
ロジオンがヒルダを見つめる視線の熱さは、鈍感なジャスでも気がついていた。ヒルダ本人は子分に慕われている程度にしか思っていないということも。
「でででででで殿下あ!」
「なんの曲だ、それは?」
くす、と傍らの蒼姫が微笑む。ロジオンは更に真っ赤になった。
「お、恐れながら王子殿下に、私的にお訊きしたいことがございます!」
「いや、普通に訊いてくれ。なんだ?」
からかい過ぎるのは悪いと思い、ジャスは頷いた。だが、気がつくべきだった。わざわざ王子を強調した理由、そしてロジオンが王太后の伝言よりもよほど言いづらそうな顔をしていたことに。
「どうした」
なかなか口を開かないロジオンに、首を傾げた時だった。
「・・・ヒルダどのを側室に迎えるというお話は、本当ですか?」
寝耳に水の話、どころではなかった。はあ?
「あるわけないだろ。彼女は友人だ」
ロジオンには言えないが、世間では男爵令嬢であり、生物学上は間違いなく牝であっても、残念ながらジャスの中でヒルダが女に分類されることは永遠にない。
「どうしてそんな馬鹿なことを?」
ヒルダとは親しいが、公の場では接触していない。今も彼女は侍女や女官、男装などと姿を頻繁に変えている。いつ誰に見咎められたのか、そしてそんなふざけた噂を流布しているのは誰か。大切な友人の立場を貶めかねない低俗な邪推に、ジャスは大層腹をたてた。
「なかなか気分の悪い話だ。ロジオン」
「王子さま、呼び方こわくなってるよ?」
今度は逆に蒼姫が諌めるように声をかけてくる。だが、今は生憎それどころではない。
「その話の出所は?」
一拍おいて、ロジオンが答えた。蒼姫が息をのみ、ジャスは立ち上がる。
「殿下、どちらへ!?」
「陛下の所じゃないから安心しろ」
頭が痛い。本当に昨日から、どうしてこう、次から次へと問題ばかりが増えていくのか。
蒼姫に一礼したのち身を翻したジャスは、そのまま例のサロンへ足を向けた。
「クリフ、お前は知っていたのか?」
「いいえ。申し訳ありません」
その言葉に嘘はない。というか、クリフは知っていたら邪魔をしていただろう。こういう言い方はなんだが、ヒルダを側室に迎えたところで、ジャスにはさほど利点がない。
「だろうな。まあいい」
そして確実に、ジャスは父王と決裂するだろう。ヒルダが自分の力で掴み取ってきた歌手としての地位を無に帰す蛮行を、友として許せるはずがない。ジャスの性格をよく知るクリフなら、絶対に妨害するであろう縁組みだった。
「直接あいつと話す」
「は」
紅夜のおかげで晴れやかだった気持ちに、泥をかけられたような心地だった。脳内で父王を殴り飛ばしながら、ジャスはヒルダの元へ急ぐ。
どんな気持ちで自分と接していたのか、変わらず味方として傍で笑ってくれていたのか。
そう思うと、詰りたいのか謝りたいのかわからなくなった。
再び訪れたサロンは、空気が随分と沈んでいた。何故か全員がジャスを案じるような眼差しで見つめてくる。
「あ、殿下!」
ぱたぱたと駆け寄ってきたヒルダは、そのままジャスの前で立ち止まった。
「よかった、帰ってきてくれて。ロージャさまと会えたかな?」
「ああ」
我ながら平坦な声が出せたことを誉めてやりたかった。
「大変なことになったね。っていうか、殿下の友達みんな耳が良すぎだよ。悪いことも言えないったら」
「ヒルダ」
放っておけばいつまでも喋りそうな彼女を遮る。室内にはリアがいた。ランティスもリオンもアランもセトもいる。
彼らの前でする話ではないと理解はしていた。しかし、ここで部屋を出るのは不自然でもある。何より、気力だけで今この場にいるであろうリアから、同性のヒルダを引き離すわけにはいかなかった。
「俺に何か言うことはないか」
「え?」
ヒルダは困惑しているようだった。しばし考えた後に呟く。
「お姫様が意外に胸おっきいこと?」
「何の話をしているの!!」
後ろでリアが椅子を蹴倒して立ち上がる。言うまでもなく顔は真っ赤だった。その様を愛らしいと感じながらも、口から出るのは飄々とした言葉だった。
「違う。それは知ってるから」
自分の中では当然の事実だったので、ジャスはあっさり流すことにする。
「あ、なーんだ。じゃあなんだろ」
むむ、と考えるヒルダの肩を、リアが後ろから掴む。
「待って! 本当に待って! 大体、今はそれどころじゃないわ。ジャス、あなたのお母様が」
「それこそどうでもいい。それどころじゃないから」
リアの胸よりどうでもいい。明日になれば動く。だから今は、心底どうでもいい。
「国王から何か言われなかったか?」
「・・・あー」
「おい」
途端に目を泳がせるヒルダの頭を鷲掴みにする。リオンが立ち上がり、リアは慌てて腕にすがり付いてきた。
「ジャス、何するの!」
「別に痛め付けるつもりじゃない。でも、こうでもしないと、こいつは逃げる」
リアの方さえ見ずにヒルダを睨む。非常に珍しく、青い顔をするヒルダに、ジャスは確信した。
(隠し通すつもりだったな)
ジャスとて耳を疑った。
『先だって、陛下御自らヒルダどのを宮殿に招かれたと。そこで、殿下の側室となるよう打診があったと、一部で噂になっておりまして』
今回ロージャから漏れなければ、きっと自分からは言わなかったに違いない。
「秋頃、王に招聘されたらしいな。そこで何を言われた?」
「・・・別に。ただ喧嘩して勝っただけだよ。僕の主はトロナイル王じゃない。だから従う道理もないんだ」
ヒルダが周囲を気にして曖昧な言葉を選んでいるのは明らかだった。思わず舌打ちしたあと、彼女を解放する。
「脅されなかったのか」
「うん。そこは大丈夫。いざとなれば父さん達には連邦に逃げてねって言ってあるし」
「誰がさせるか」
ヒルダの養い親コーバッツ男爵夫婦は、ジャスにとっても大切な恩師だ。人質になど、絶対にさせない。
「話はまた改めて。ーー覚えてろよ」
「わーお。お姫様お助けー」
そそくさとリアの背後に回るヒルダにため息をつく。ただでさえ徹夜でつらいというのに、頭痛の種ばかりが増えていくとはどういうことか。下手すれば、このまま二徹になりかねない。
流石にそうなればレイチェルあたりに一服盛られるかと考えたところで、ジャスは全員を一瞥した。
「母のことで心配をかけたようだけど、明日の朝に陛下と会うから、その時に詳しい話も聞けると思う。だが、まだ外部に知られていないはずの情報だから、各々そのように振る舞ってほしい。あと、宮殿全体が騒がしいから、できれば今夜はこのまま陽翼宮で休んでもらえると、余計な騒ぎにはならないんだが」
どうだろう、という視線を男連中に向ける。リアとヒルダは、最初から外に出すつもりがないからだ。
「オレ達は構わないが、逆にお前の迷惑にはならないか?」
「それは平気だよ。気にしないでくれ」
気遣わしげなランティスに薄く微笑む。リオンも未だヒルダを意識しているし、異論は無さそうだ。アランは使節団に戻るべきではないかと訴えたが、もう一人の客であるセトに押しきられて納得した。
(セトは馴染みすぎじゃないか?)
順応性の高そうな男だとは思っていたが、まるでチュニアール使節団の一員が如く、当然のような顔で輪に入っている。
女官に彼らの部屋を用意させる間、ヒルダの提案でナイトティーを共にすることになった。カモミールの薫りが眠気を誘う。その前にいっておかねばならないことを思い出した。
「そうだ。もうすぐ紅夜さん、こっちに合流すると思う」
「え?」
皆が目を丸くする。どの部分に反応しているのかは無視して続けた。なんだか照れ臭い。
「さっき会って話したんだけど、信用できそうな人だと思った。姉との関係も本当のようだし、リアと同じように、陽翼宮の中での自由を許可してきたんだ」
本人はあまり関心のない様子だったが、それでも部屋に軟禁するよりずっといい。姉に恨まれることもないだろう、という打算もあるが、それはそれ。
ジャスの話をきっかけに、そこから少し全体で会話が進んだ。
主な話題はチュニアール使節団の面々の様子だ。セトはよくわからない、という顔をしていたが、それでも話にでてくる人物の名は覚えているようだった。
「じゃあ、サーシェスはずっと?」
「貝みたいに沈黙してた」
アランが困ったように言う。そのまま視線をヒルダに向けるが、彼女は呑気に茶をすすっていた。いや、呑気を装っているというほうが正しいか。
「姉妹なんだろう?」
「こいつの家族はコーバッツ男爵夫妻だけだ」
アランの言葉に被せるように言う。ヒルダ自身が理解はしていても、受け入れきれていない現実だ。他人が口を出していいものではない。彼女から何か言われるまで、ジャスは沈黙を貫くつもりだ。
「あと飼ってる犬も入れといてね」
「あー、もう結構な高齢犬だよな」
ヒルダが養女として正式に引き取られた頃、彼女の為に与えられた仔犬がいた。生憎ジャスは話を聞いただけで見たことはないが。
「まだまだ元気だよ!」
ヒルダが怒ったふりで応じる。連携するように話題を流されたアランは困った顔をしているし、リオンも再びじっとりとした目をジャスに向けてくる。
その視線に気づかないふりをして、ジャスはランティスに声をかけた。
「遅くなったけど、師匠には会えたんだよな?」
「ああ。お元気だったよ」
ランティスがぎこちない笑顔で答える。彼も友人であるサズの件を、完全には飲み込めていないのだ。
「よかった。それで聞きたいんだけど、城の上空にある気配って」
「リーシャだ。彼女は結界に阻まれる恐れがあるから、ルーと待機してもらってる」
思わぬ名に目が点になった。
「は? なんでルー姉が」
「話せば少し長いんだが」
もうここまで来れば隠し事は危険さえ伴いかねないと判断したのか、ランティスは離れてから自分たちの身に起きたことを説明してくれた。
アルポロメ公国のグレルという町で恩師と再会したはいいものの、直前にシンルーから【黎明の騎士団】について情報があり、かつて組織によって奪われた恩師の子供が敵側にいること、そして紅夜に請われて共に蒼姫を連れ戻しにきたこと。
そのまま今度はアランが、チュニアール使節団の構成について話してくれた。ジャスの急な帰国について思うことがあり、皆でルフィスに直談判したのだとか。どんな事態になっても、皆には後でちゃんと挨拶したいからその時は王への口添えを頼んでいたジャスは、彼らがルフィスに誘導されたと容易に察しがついたが、もう口に出すのも億劫だった。
「・・・あちこち盛り沢山だな」
「お互い様ってやつだ」
うんざりした顔で頷き合うジャスとランティスに、セトが同情的な視線を寄越してくる。その彼に、ジャスは向き直った。
「そういえば、セト。あんたはどうしてエメリヤ王室について知りたいんだ? 約束を反故にするつもりはないけど、それとあんたの行方不明の恋人がどう関係してくるのか、まだ聞いてないな」
エメリヤ王室ときいて、リア、ランティス、リオンはそれぞれ反応を示す。特にリアは驚愕を全く隠せていなかった。無理もないか、とジャスは苦く思う。
脳裏に浮かぶのは、彼らを送り出したであろうルフィスだ。
あの女王の正式な名前は、ルフィシャーズ・ディープゼ・ラフィエメリヤ。エメリヤ王家の血をひく女である証だった。
「ああ。おれの恋人はエメリヤ王室の関係者だったから」
切なく下げられる視線。疑惑を抱いたらしいランティスとリオンも、僅かに息を飲む。リアがまさか、と青ざめ、アランはセトを観察している。ヒルダは相変わらず呑気に茶をすすっていた。
「セト。あんたの恋人って」
皆の疑問を代弁したつもりはない。しかし話題をふった自分が尋ねるのが妥当だろうと思い、ジャスは語尾を濁して訊いた。
「ああ、もういないよ。この世のどこにも、いてくれない」
事も無げに言う。予想していたとはいえ、咄嗟に言葉に迷ってしまった。
「・・・紀元前に滅んだエメリヤ王室の血が今日まで残っているとは考えにくい。あんたの恋人は、考古学者か何かだったのか?」
育て親を棚にあげて問う。すると、返ってきたのは予想外の内容だった。
「いや。寧ろおれのほうが最近は学者のようになってきてる。彼女が生きていた証がほしくて、エメリヤの地を探しているんだ。墓でも遺跡でもいい。彼女の痕跡に触れたい」
切実な響きを持つ言葉だった。意味することを考え、皆が唖然とするなか、セトは言う。
「おれの恋人の名前は、ソフィア。ソフィーア・レプト・ラフィエメリヤだ」
チュニアール王女の名前に、ヒルダとセト以外の四人が凍り付いたのは言うまでもなかった。




