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友達たくさんできるかな。  作者: まーりん
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第6話 かぐや姫とのご対面

どーも、まーりんです!

はいやって参りました輝夜回!ニートとかゲームとかしてないからね!

後、てゐにイタズラとかされないからね!


それではゆっくり見ていってね!

「さっきも会ってると思うけど、こっちの背の高いウサギがうどんげね。」


永琳に永遠亭を案内されてる紗稀は再びうどんげと会っていた。まぁ…もう1人いるのだが。それはこの後永琳に紹介してもらおう。


「うん。うどんげさん優しそう。」


「うんうん。紗稀ちゃんは見る目があるね。」


「まぁそれは置いておいて…そっちの小さいウサギが……」


「私は因幡いなばてゐ。こう見えても鈴仙より頭良いし、頼りにするなら私にするといいよ。」


永琳が紹介する前にてゐは自分から名乗った。くせっ毛でピンクのワンピースを着用して、人参のペンダントを身につけている。


「ってことよ。まぁてゐの言うことも間違ってはないわ。こんな見た目でもかなり長生きしてるから。」


「う、うん。よろしくね…てゐ…さん。」


「てゐでいいよ。そこにいる巫女とは比べ物にならないくらいのいい子みたいだね。」


紗稀がいい子だと言うのをすぐに見抜いたのも長生きしてるからだろうか。それとも霊夢のことを知っているから何となく言ったのか。どちらにしてもてゐの言ってることは当たりだ。


「ちょっと。止めなさいよ。」


「…霊夢は優しいよ。だから…霊夢もいい子…」


少し顔を暗くした紗稀を見て、てゐはすぐにフォローに入る。少し霊夢をからかっただけで過剰に反応するのは予想外だったみたいだが。


「紗稀、別に霊夢がいい子じゃないなんて言ってないよ?霊夢より紗稀の方がいい子って言ったの。」


「…じゃあ…霊夢もいい子…?」


「そうだねぇ。こうして紗稀を心配してわざわざ永遠亭まで来ることを考えたらいい子だろうねぇ。」


「ふ、ふぅん…?たまには良いこと言うのね…」


まさかてゐに褒められるとは思ってなかったのだろう。霊夢は少し照れている。


「もちろん。それより師匠、姫様に会わせるつもりだよね?とりあえず会わせてきなよ。」


「…姫様って…永琳さんが言ってたかぐや姫…?」


「そうよ。てゐ、あなたは紗稀をあのお姫様の所へ連れて行ってちょうだい。私は霊夢と少し話したいことがあるから。」


「ん、分かった。じゃあ行くよ紗稀。」


「う、うん。」


永琳が霊夢に話すことが少し気になるが、紗稀はてゐに付いて行った。









「姫様。お客様を連れて来た。」


少し歩くとてゐが足を止めて声をかける。この麸の向こうにかぐや姫がいるのだろうか。


「ん?私に?まぁいいわ。入りなさい。」


「はーい。紗稀、行くよ。」


「…し、失礼します…」


てゐの後に続いて紗稀は部屋の中に入る。すると…


「あら、随分可愛いお客様だこと。」


「あ…えっと……うぅ…」


そこには紗稀が昔本で見た…本物のかぐや姫がいた。もちろん見た目などは本の通りではない。しかし、紗稀には本物だと分かった。いや、彼女の雰囲気が分からせたと言った方がいいか。


「あらあら、緊張しちゃってるのかしら?なら私から自己紹介しましょうか。私は蓬莱山輝夜ほうらいさんかぐや。分かると思うけど、私が本物のかぐや姫よ。」


「え、えと…私は…七瀬…紗稀です…」


本で見たかぐや姫が目の前にいる。この状況は紗稀を異常なまでに緊張させる。輝夜が笑顔で挨拶してくれたのに声が震えてしまう。


「てゐ、下がっていいわ。私は紗稀と少しお話することにしたから。」


「分かったよ。じゃあ失礼して……っと…そうだった。紗稀は私の友達なんだから…変なことしたりしちゃダメだからね?」


「そんなことしないわよ。」


輝夜がそう言っててゐを追い払うように軽く手を振るとてゐは部屋から出て行った。


「さて…それじゃあお話しましょうか。」


「い、いや…でも…かぐや姫とお話って…」


「う〜ん…そんなに緊張しなくてもいいのよ?かぐや姫だからって変に気を使われてもねぇ。」


「あ…霊夢と似てる。」


霊夢も気を使われるのが好きではないと言っていた。なら霊夢と同じように話してもいいのだろうか。


「そう?まぁそれはいいのだけど。それより紗稀、あなた、かぐや姫について少しは知ってるのね。」


「…うん。色々難題をやらせたんだよね…?」


「そうよ。さて、そこで問題です。私が出した難題、何か分かるかしら?」


「…えと…うぅと……」


紗稀は前に本で読んだことを思い出す。学校に行けなかったぶん色々な本を読んだ紗稀が本で学んだ知識は人一倍かもしれない。


「…あ、龍の頸の玉…仏の御石の鉢…火鼠の皮衣……後…燕の子安貝……後…後…」


「よくそこまで出たわね。残りの1つは蓬莱の玉の枝。むしろこれが最初に出ると思ってたわ。」


「…あ…それ。忘れちゃった…」


「そんなに落ち込むことじゃないわよ。ここまで答えられたご褒美に…見たい?」


「…何を…?」


紗稀は疑問そうに首を傾げた。本物のかぐや姫を見た後で何か見ても驚けるのだろうか?しかし、輝夜の次の一言で紗稀の顔は驚きに染まる。


「本物の蓬莱の玉の枝よ。」


「えっ!?」


「フフッ…食いついたわね。これだけは私が本物を持ってるの。見たい?」


「見たい!」


紗稀は顔を輝夜にグイッと近づけて言った。本で見たものがリアルで見られるのだ。これくらいの表現は当たり前だろう。


「いいわよ。えっと…確かここに…」


輝夜は後ろの棚をガサゴソと調べ始める。それが紗稀には焦らされてるようで更に楽しみな気持ちが増していく。


「輝夜さん、早く…早く…」


「ちょっと待って。あ、あったわ。普段は隠してるのよねぇ…はい、どうぞ。」


そう言って輝夜は枝を紗稀に渡した。その枝には7色に輝く実が付いており、煌びやかに輝いている。正にかぐや姫にふさわしい代物と言えるだろう。


「うわぁぁぁあああ…!キレイ…!」


「フフッ…そうでしょ?」


「凄い…!」


紗稀は食いつくように蓬莱の玉の枝を眺めている。そして輝夜は紗稀を眺めていた。


「……………」


普通の女の子。それが紗稀に対して輝夜が思ったことである。しかし考えてみると……普通の女の子に蓬莱の玉の枝を見せるだろうか?輝夜は不思議に思った。この子には何かある…と。


「…輝夜さん…?どうしたの…?」


「ん?何でもないわよ。ただ、そんなに蓬莱の玉の枝を見つめる紗稀が可愛くてね。」


「だって…本物なんて…」


「まぁいくらでも見せてあげるわよ。」


「…でも…いつもは隠してるんでしょ…?」


輝夜は先程疑問に思ったことを更に考える。紗稀が言った通り、普段は隠してるのだ。誰にも見られないように。それを初めて会ったばかりの紗稀には何も考えずに見せた。それも…自分から。


「そうね。さっきも言った通りよ。」


「なら…なんで見せてくれたの…?」


「…なんででしょうねぇ…私にも分からないけど…紗稀がいい子だから見せても大丈夫だと思ったんじゃないかしら。」


「…分からないの…?」


輝夜が疑問に思ってることがあるように、紗稀もまた疑問に思うこともあるのだ。ただ紗稀の疑問は単純だ。普段隠してる物を何故見せてくれたのか、それだけなのだから。


「まぁ気分よ。」


「…そうなんだ。」


「そうなのよ。さ、そんなことよりもっとお話しましょう?私、色々話したいわ。」


少しはぐらされた感じはあるが紗稀は気付いてない。と言うか、それに気付ける程普段から人と喋らなかったのだ。


「うん…あ、今度ね…宴会してくれるんだって…私の歓迎会って…」


「あら、そうなの?是非行かせてもらうわ。」


「…来てくれるの?」


「ったりまえよ。そう言えば…珍しくてゐが友達って言ってたわね…」


珍しいことだ。てゐはこの子私の友達なの!なんて言う性格ではない。それを友達だから変なことをするな、と忠告までしていたのだ。


「…てゐも…友達だよ…?」


「あ、そりゃそうね。どう?幻想郷に来てから…友達は出来た?」


「うん!霊夢も、萃香さんも、うどんげも、てゐも永琳さんも、輝夜さんも!皆友達なの!」


今の発言、幻想郷に来る前の紗稀には考えられないモノだった。引っ込み思案な紗稀が相手のことを自ら友達だと言ったのだ。まぁそれだけ友達が出来たのが嬉しいと言うことだろう。


「あらあら、私も紗稀のお友達になってもいいのかしら?」


「…嫌だ…?」


「そんな訳ないわよ。んじゃお友達として…よろしくね紗稀。」


輝夜は紗稀に手を差し出した。握手をする気なのだ。紗稀はそれに笑顔で応じる。


「うん!」


「紗稀〜!そろそろ行くわよ〜!」


霊夢の声だ。もう永琳との話は終わったのだろうか。とにかくもう行かないとならない。


「は〜い!輝夜さん…私…もう行かないと…」


「またいらっしゃい。それにすぐ宴会で会えるわよ。」


「…うん!またね輝夜さん!」


紗稀は親に呼ばれる子供のように急いで霊夢の元へ走って行った。本当は玄関まで見送るつもりだったが間に合いそうにない。


「フフッ、またね紗稀。」


紗稀がいなくなって、輝夜しかいない部屋にポツリと広がる輝夜の声。それもまた、出かける子供を見送る母親のような優しい声だった。

どーも、まーりんです!

皆覚えてる?これって紗稀の宴会の準備段階なんだよ。やっと次回から準備が進むかも。

とりあえず次回は先生出て来る。


それでは次回もゆっくり見ていってね!

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