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友達たくさんできるかな。  作者: まーりん
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第4話 初めての川の字

どーも、まーりんです!

さぁやって来ました第4話!毎回言う今回のテーマは…一緒におねんね。後は友達としての気持ち。


それではゆっくり見ていってね!

お風呂から上がった3人は、お風呂上がりの一杯を飲もうとしてるのだが…


「紗稀!お風呂上がりはこうやって飲むんだ!」


「こ、こう?」


「違う!左手は腰!足は肩幅!」


「萃香〜そのこだわり、変わらないわね。」


お風呂上がりは手を腰に当てて飲むのが萃香のこだわり…らしい。


「こ、こう!?」


「おっ!そうだよ紗稀!そして…ゴク…ゴク…ゴク……ぷはぁぁあ!美味い!さぁ、紗稀もやってみな!」


「うん!ゴク…ゴク…ゴク…ゴク…ぷはぁぁあ!美味しい!」


紗稀も萃香の真似をしてコップに入っている牛乳を一気に飲み干した。そのおかげで紗稀には白いヒゲが生えてしまった。


「いい飲みっぷりだね!」


「紗稀、牛乳付いてるから…」


「ん…えへへ、おヒゲ〜!」


少し見せつけた紗稀は口周りに付いた牛乳を拭き取った。


「フフッ…随分可愛らしいおヒゲね。」


「でも紗稀におヒゲはいらないね。」


「…私の…おヒゲ…うん、いらないかな。」


紗稀は可愛らしい女の子だ。ヒゲなんていらないだろう。いや、可愛らしくなくても女の子にヒゲはいらないと思うが。


「そうね。さぁ、それより紗稀。紗稀はいつも何時頃に眠りについていたの?」


「…バラバラ。病気で苦しかったから……寝たくても寝れなくて…」


「そっか。でも今は大丈夫なんでしょう?」


「うん。全然苦しくないよ。」


本来なら幻想郷に来てから1度は発作を起こしていてもおかしくないのだ。それが起きてないと言うことは紗稀の身体は完成に治っていると言うことだ。だが霊夢は少し怪しんでいた。


「そう…でも不安だわ。明日、私の知り合いの医者に見てもらいましょう。」


「…また…お医者さん…?」


「これは紗稀がこれからも病気で苦しまなくていいのか見てもらうだけよ。大丈夫、私は紗稀を1人にしたりしないから。」


「…分かった…」


紗稀は強く頷いた。入院していた生活を思い出したが…霊夢は紗稀を1人にするような人では無いことはまだ出会って間もない紗稀も分かっているのだ。


「偉いわね。萃香、聞いた通りよ。」


「あそこには行かなくていいんだろ?」


「理解してくれたようで良かったわ。」


「あ、バカにしただろ!」


霊夢は笑顔で頷いた。


「もちろん。あ、そうだ。紗稀〜寝るときは一緒に寝る?」


「…え?…あ…う…」


「…紗稀、一緒に寝な。なんなら私も一緒に寝ちゃうぞ?」


霊夢の誘いに困惑気味の紗稀に萃香が誘導するかのように言葉を発した。


「えぇ?萃香まで入ってきたら狭くて眠れないわよ。」


「私の身体はそんなに大きくない!」


「…霊夢…萃香さん…一緒に寝ても…いいの?」


「ったりまえじゃないの。なんなら紗稀が眠るまで子守唄でも歌っててあげるわよ?」


「私はそんなに子供じゃないもん!」


紗稀は少し怒ったのか、頬を膨らませている。それを見ている霊夢と萃香が可愛いと思っているのは言うまでもないだろう。


「フフッ…分かったからそんなにプンプンしないの。全く…そんなのでプンプンするなんて…お子ちゃまねぇ。」


「あ!また子供って言った!酷いよ霊夢!」


「そーだそーだ!酷いぞ霊夢!」


紗稀に合わせて萃香も霊夢を批判する。本気で言っている訳ではないが、さっきバカにされた萃香の仕返しでもあるのだろう。


「なっ!ちょっと萃香!」


「あ、霊夢もプンプンしてるぞ!」


「別に怒ってなんかないわよ!」


「霊夢〜お子ちゃま!プンプンしてる!」


「…このぉ…紗稀〜!」


霊夢は紗稀の後ろに回り込み横っ腹をくすぐった。


「ひゃぁああ!くっ、くすぐったいよ霊夢!」


「くすぐってるんだから当たり前でしょ。ほらほら〜こしょこしょ〜!」


「ひゃっ!あっハハハハッ!や、止めて!」


手の動きを更に激しくされた紗稀は霊夢に抱き着くかのように密着する。


「止めて欲しい?」


「うっ、うん!」


「…そうねぇ……やーめない!!」


「なんでぇぇぇえええ!!?」










「…うぅ…ん…むにゃむにゃ…」


「…すっかり寝てるわね。」


散々くすぐられた紗稀は笑い疲れたのか、眠ってしまった。布団を2枚敷き、その真ん中に紗稀を寝かせている。


「あんだけくすぐられたらなぁ。いくらなんでもやりすぎだと思うぞ?」


「…くすぐる度に抱き着いてくる紗稀が可愛くて。ついやっちゃったのよ。」


「霊夢だけ抱き着かれて…羨ましいぞ。」


「…私も…丸くなったのかしらね。」


霊夢はポツリと呟いた。しかし萃香はしっかりと聞こえていたし、その言葉の意味をしっかりと理解していた。


「かもしれないね。昔の霊夢なら少し面倒見るだけで、後は放っておいただろう?」


「そうね…でもこの子も不思議な子よ。出会ったばかりでここまで守りたくなるような…」


「そうだねぇ…最初見た時は暗い子だと思ってたけど…全然そうじゃない。しっかりと笑えるし、驚いたり、怒ることも出来る。普通の可愛い女の子だ。」


「…なぁんでこんないい子なのに……誰にも愛されることなく…」


「…おかしいよね。納得いかないよ!私はさ、親でもないし、仕事もしてない!けど、こんな可愛い娘が苦しんでて……御見舞にも来ないなんてありえる!?」


萃香は声を荒らげた。普段はそんな声を出したりしない萃香が声を荒らげる。それがどれだけ萃香の怒りを表しているのか…分かるだろうか?


「ん…んんぅ……」


「萃香…紗稀が起きちゃうでしょ。」


「…ごめん…」


「でも…萃香の言いたいことは分かるわよ。紗稀の過去を想像したらねぇ……流石の私も…怒れるわ。」


霊夢は隣で寝ている紗稀の頭を撫でながら怒りをあらわにしている。紗稀が見たらきっと怯えるであろう表情をしているのだ。


「だけどそれは想像なんて甘いもんじゃないよね。紗稀は私達以上に…怒りたくて…」


「…辛かったと思う。紗稀には言えないけど……私は紗稀の両親は…最低だと思ってるわ。」


「…そりゃ私もさね。いくらなんでも酷すぎるよ。」


霊夢も萃香も人の両親…友達の両親の悪口なんて言いたくもないだろう。だけど言わずにはいられなかった。


「…これ以上紗稀を苦しめる訳にはいかない…今まで苦しんで来た分…いっぱい笑って…いっぱい幸せになってもらいたいわ。」


「そうだね。って…霊夢はずっと紗稀を神社に泊めておくつもりかい?」


「そうねぇ…それでもいいけど。んまぁ、宴会の時に紗稀が気に入った奴の家に泊めてもらえばいいんじゃないの?」


別に霊夢は紗稀に泊まってて欲しい訳ではないらしい。もちろん一緒にいれば楽しいだろうが、強制してまで泊めたりはしないと言うことだろう。


「じゃあ今度は私の家に泊めようかな。」


「あ、そうそう。紗稀が安全に過ごせるかどうかも配慮してよ?ましてや気性の荒い鬼がたくさんいるような場所に泊めようなんて…ねぇ萃香?」


「うぐぅ……ダメ?」


「ダメに決まってるでしょ。ただでさえ人間にとって危険な場所なのに…それプラス鬼の集団なんて…議論の余地もないわ。」


萃香はグウの音も出なかった。萃香の家は旧地獄きゅうじごくと言う場所にあり、鬼以外にも妖怪がいる。そして萃香は鬼の四天王。つまり鬼がたくさんいる訳だ。紗稀からしたら危険極まりないだろう。


「……分かったよ。」


「そんなに落ち込まないの。流石にまだ早いって話よ。もう少し紗稀が幻想郷に馴染んできたら萃香の家でもいいんじゃない?」


「おぉ!そうだね!そうするとしよう!」


「だから静かに…!」


霊夢が人差し指を立てる。萃香が喜びで興奮するのは分かるが、それよりも紗稀をゆっくり眠らせてあげる方が霊夢にとっては大切なのだ。


「おっと……やれやれ…本当はあっちの部屋でもっとガッツリ話したいんだけど…」


「文句言わないの。紗稀を1人で寝かせるなんて今更出来ないでしょ?一緒に寝るって言ったんだし。」


「そうだよね。うん。紗稀〜ごめんな〜私も一緒寝るからな〜」


萃香は紗稀の頭を撫でながら語りかけるように言った。その姿は…眠る子供を見守る母親のようだ。


「…あんた…そんな顔出来たんだ。」


「よしよし……ん?ハハッ…当たり前さね。天下の萃香さんをナメちゃぁいけないよ。」


「…あんたみたいな鬼が四天王……なんだか納得出来たわ。」


「枯れても痩せても私は酒呑童子、伊吹萃香さ。さぁ霊夢、そろそろ寝よう。」


ポンポンと布団を叩きながら寝るように促した。それに何とも思わず寝転がるのはやはり萃香の母性が関係しているのだろうか。


「…明日からまた忙しくなるわね。」


「ま、たまにはいいじゃないか。霊夢だってまんざらでもなさそうだぞ?」


「フフッ…まぁね。友達がたくさん増えた時の紗稀が見物だわ…」


「…もう少しで見れるさ。おやすみ霊夢。」


「そうね…おやすみ萃香。」


そして2人は目を閉じた。友達に挟まれて寝ている紗稀の寝顔はとても安らかなものであっただろう。

どーも、まーりんです!

くすぐられる紗稀ちゃん可愛いって思った人…集合。なんてね、出来るだけ可愛く書いたのよ。

さて、次回は皆のお医者さん。


それでは次回もゆっくり見ていってね!

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