第13話 友情と家族
どーも、まーりんです!
今回のテーマは霊夢の愛情だったね。どんどん霊夢が紗稀を溺愛してきてる。あとね、とにかくキャラが優しい。ってか紗稀に弱いね。うん。
それではゆっくり見ていってね!
紗稀のおねだりによって霊夢がキスをした後、霊夢は魔理沙に問い詰められていた。
「お前…紗稀と家族って言ってたよな?がっつり付き合ってるように見えるんだがな!?ってかいきなり過ぎて何が起きてるのか分かんなかったぜ!!」
「家族って言ってるでしょ。だけど私は紗稀が好きなの。だからさっきもキスしたの。」
「ふへぇ…お前がそんなこと言うなんてなぁ…この数日間に…何があった…?」
「それを話そうとしてるのにアンタが紗稀との関係に迫ってきたんでしょ?今から話すからしっかりと聞いて。」
「…おう。」
少し落ち着いた魔理沙はしっかりと座り直して霊夢の話を真剣に聞こうとする。
「さっきも言ったけど…紗稀の現代での生活は酷いモンだったわ。」
「あぁ…そうだな。紗稀の前ではヘラヘラしてたけどさ…正直キレそうになったぜ。」
「…魔理沙、あなたと紗稀は出会ってばかりなのよ。」
「分かってるぜ。だけどさ、あの笑顔を見ちゃうと…どうも感情移入しちゃうって言うかさ……どうしても怒りが抑えられなくて…」
本の数分話しただけではあるが、紗稀のいつもの笑顔を見たらそれに吸い込まれてしまうのだろうか。
「…私もそんな感じよ。紗稀には私達を惹き付ける笑顔がある。だから好きになったんだと思う。」
「それで家族になったってことか。あ〜いやぁ…マジで悪いこと言っちまったなぁ…」
魔理沙はバツが悪そうに項垂れる。それだけ後悔してると言うことだろう。
「こんな奴…って言ったこと?」
「あぁ。…うん、よし、また謝るぜ!」
「フフッ…そうしなさい。紗稀ならきっと許してくれるわよ。と言うか既に許してるわよ。1回謝ってるんだから。」
「いや、私が嫌だぜ!だから謝るぜ!」
「謝るより紗稀が喜ぶことをしてあげて欲しいんだけど。」
紗稀だって謝られるより喜ぶことをして欲しいだろう。何より霊夢は紗稀に笑顔になって欲しいのだから。
「考えておくぜ。んで、そう言えば私と話したいことってなんだ?」
「あ、そうね。それこそさっき話した続きなんだけど…どうしても紗稀の心の底には両親の影がチラついてると思うのよ。」
「…例えばどんな時だ?」
「料理の時かしら。親に作ってあげたくて覚えたらしくて…なのに…」
霊夢は拳を固く握り締めた。それに気付いた魔理沙も同じように怒りをあらわにする。
「なぁ霊夢…どうして…紗稀があんな思いをしないといけないんだろうな。」
「理由なんてないわよ。ただ私が言えるのは……紗稀には幸せになる権利がある。」
「幸せになれない奴なんていないぜ。だけどさ…じゃ
あどうして紗稀の笑顔は奪われてたんだよ!」
「紗稀の両親が幸せもろとも奪ったからに決まってるでしょう!?だから私がそれを忘れさせてあげるの!」
怒鳴りつけるように霊夢は言った。出来ることなら霊夢も紗稀の過去については触れたくないのだろう。
「…霊夢…お前…」
「ごめん…怒鳴っちゃって…」
ハッとして謝る霊夢。それに魔理沙は少し驚く。霊夢がこんなに怒鳴るのは珍しいからだ。
「い、いや、大丈夫だぜ。でも…紗稀は本当に幸せになれるんだろうな?」
「なれる…とかじゃないわ。幸せにするの。私が紗稀の笑顔を絶やさせたりしない。」
「…それがお前にとってプレッシャーになったりしないだろうな?」
「プレッシャー?そんなの無いわよ。まだ数日しか一緒にいないけど…私は紗稀の笑顔を貰った。それをこれからも見たいだけ。」
それはまるで自分のためだと言っているようだった。それでプレッシャーなど感じてないのかもしれない。
「私もあんまり言えないけど…どうしてそこまで言える?何がお前をそこまで突き動かす?」
「家族だから。私は紗稀が好きだから。」
「だから…どうしてたった数日でそこまで言えるんだって話をしてんだよ。」
「…そんなの私にだって分かんないわよ。いつの間にか家族になりたいって思ってたの。」
霊夢が嘘をついていないのは顔を見れば分かる。つまり本当に分からないのだ。
「…はぁ…そうか…分かんないのか……ならいいのかな…」
「…魔理沙が言いたいことも分かるわ。自分でも感情移入しすぎなんじゃないかって思う。けど…私が紗稀と一緒にいたいって気持ちは…私の気持ちよ。」
「…なるほどねぇ…お前…丸くなったな。」
「…魔理沙だって…数分話しただけでそこまで紗稀のことを考えてるじゃないの。」
「ハハハ、それもそうだな。」
軽く笑いながら魔理沙は肯定する。
「…仕方無いじゃないの…数分話しただけで感情移入して、どうにかしようって思えるのに…数日間も一緒にいたら…好きになっちゃうわよ。」
「…あぁ…そうだな。たった数日でも…紗稀にとっては家族と過ごす大切な数日だったんだよな。」
紗稀は幻想郷に来てから初めてなことがたくさんあった。それは何とも比べられないほど大切で、貴重な時間だったはずだ。
「そうであれたらいいんだけど…」
「…お前が紗稀の過去を私に話してくれた時、お前の顔には怒りと…悲しみが混ざってたぜ。同情なんかじゃなく、一緒に立ち向かっていこうって思いが感じられた。だから…お前は紗稀の家族だよ。」
「…はぁ…なんか泣きそうになってきたわ……涙腺が緩んでるわねぇ…」
そう言って霊夢は天井を見上げた。天を仰ぐような感じだ。
「おいおい…確かに今の私は良いこと言ったけどさ…泣くほどか?」
「まだ泣いてないっての。もう引っ込んだわ。」
「…早すぎじゃね?」
「多分魔理沙相手に泣くことはないわ。ってか多分紗稀以外には涙を流したりしない。」
霊夢が先程泣いていたのだって紗稀の涙につられたようなモノだ。それですら久しぶりだと言うのに。
「…なぁんかトゲがあるけど…まぁいいぜ。さて、そろそろ紗稀を呼ぶか?」
「そうね。ちょっと長話になっちゃったわ。呼んでくるから待ってて。」
「ん、分かったぜ。」
魔理沙の返事を聞いた所で霊夢は立ち上がり、紗稀のいる部屋に向かう。
「さ〜き〜?」
「あ、遅いよ霊夢!寂しかった!」
「あー、ごめんね?ほら、ギュッてしてあげるから、ね?」
プンプンと怒る紗稀を抱き寄せながらなだめる霊夢。それだけで紗稀の怒りは消え去る。
「えへへ…ギュッてされるの好き…」
「…よしよし、このまま抱っこしてあげようかしら?」
「え…っと…は、恥ずかしいよ…」
「よっと…フフッ…魔理沙が待ってるからこのまま行くわよ〜」
紗稀が恥ずかしがっているのも構わず紗稀を抱き寄せたまま立ち上がる。つまり抱っこだ。
「あっ!れ、霊夢…!」
「なぁに?」
「ほ、本当に…抱っこしたまま行くの…?」
「もちろんよ。ってか恥ずかしそうにしてる割には紗稀だって私に抱き着いてるじゃないの。」
そう。紗稀は紗稀でしっかりと手を霊夢の背中に回しているのだ。
「…知らないっ…!」
「フフッ……魔理沙〜、お待たせ〜!」
霊夢が紗稀を抱っこしたまま麩を開ける。すると麩を開けた先にいる魔理沙が驚きの目で見ていた。
「やっと来た……って何をしてんだお前達は。」
「「抱っこ。」」
「うるせい。全くお前達は……まぁいい。とりあえず今日のとこは帰るぜ。」
魔理沙は立ち上がり、縁側に置いてある箒を取ろうとした。
「魔理沙…帰るの…?」
「…そ、そんな顔で見るなよ…」
「紗稀、今日は帰してあげましょ?どーせ、宴会の時に嫌と言うほど絡んでくるんだから。」
帰さないオーラを出している紗稀を霊夢は止める。このままだと魔理沙が泊まることになりかねない。
「まぁな。否定はしないぜ。それに私は少しやることが出来た。宴会の時に見せるから…楽しみにしててくれ。」
「…うん…分かった……」
明らかにガッカリとした声で紗稀は言った。そんな声を聞いて帰る気が削がれそうになる魔理沙だが、何とか思いとどまる。
「魔理沙、もう暗いから気を付けてね。箒で事故って宴会に来れません、じゃあ話にならないから。」
「あぁ。今日はのんびり帰るとするぜ。」
「魔理沙…またね。」
「おう、またな紗稀。宴会で会おうぜ。」
そう言って魔理沙は紗稀の頭を撫で、箒にまたがり夜空へと飛び立って行った。
「えへへ…」
「…良かったわね紗稀。何かしてくれるみたいよ?」
「また会える…皆に会えるの…楽しみ。」
「そうねぇ…たっくさんの友達を作って…毎日を幸せなモノに出来たら…いいわよね。」
「うん!あ、霊夢、ちょっと降ろして。」
そう言われて霊夢は抱っこしている紗稀をゆっくりと降ろす。
「よっと…どうしたの?」
「私ね!多分なんだけど…友達たくさん出来ると思うんだ!」
「…え?」
「霊夢のおかげだよ!霊夢と一緒にいるとポカポカして…えっと…うぅと……上手く言えないけど…とにかく絶対に友達たくさん作る!」
紗稀は自信満々の顔で言い切った。しかし、上手く説明出来ない所が紗稀らしい。
「…フフッ……そうね。」
「あ……で、でもね、霊夢が1番好きだから…」
「…あ〜もう……チューしたくなったわ…」
「…しても…いいよ…?」
七瀬紗稀、初めてのキスを経て…霊夢を誘惑する小悪魔的な要素を無意識に取り入れ初めている。
どーも、まーりんです!
魔理沙姉ちゃん言うことカッケー!って思ってくれたかな…?あとね、宴会までが長いんだよなぁ…
さて、次回のテーマは…家族になって過ごす夜…かな。ちょっと変だけど、可愛い紗稀を楽しみにしててください。
それでは次回もゆっくり見ていってね!




