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恥ずかしい


私が、あともう一個、いっちばん聞いておきたいこと。



それは……――。



「……じゃあ、その……、私そんなあからさまに三木のこと好き好きオーラ出てる?」


「え?」


全く接点のなかった若奈ちゃんが気付いたくらいだ。


そんな大っぴらに好き好きオーラを出していたのなら、他の人にもばれてる可能性もあるわけで、それは私としてはかーなーーーり恥ずかしいというかなんというか……。


そしたら若奈ちゃんは不思議そうな顔をして……。


「なーに言ってんの。白川さんいつも三木のこと見てるでしょ?まさか無意識でとは言わないよね?」


「あ」


「他の人はどうか知らないけど、私は偶然白川さんが三木のことチラッて見たの見ちゃってね。そのまま観察してたら何回もチラチラ見てるし、三木が教室に入ったときも誰よりも早く凄い勢いで見るから、あーこの子三木に落ちてるわーって」


「………っ」



……なんというか、……なんというかさ。



「……は、」


「?」



「恥ずかしっ!!!私恥ずかしっっ!!!」



「うおっ、し、白川さん!?」


「そうよねそうよねこっちは隙あれば何回も何回もチラチラ見てんだからそりゃ見られたら『え、あいつ三木のこと好きなんじゃね?』って思われるわ当たり前だわっていうか私ほんとストーカー紛いのことしてたわ恥ずかしいわ!!!」


「白川さんどーどーどー!!」


若奈ちゃんの声に私ははっと我に返る。

深呼吸をして、少し冷静になったところで。


ああ、また恥ずかしいところを見られてしまった……。


顔がかぁーっと熱くなってきた。


「うわ、顔真っ赤ー。やーだ、恋する乙女の顔してぇー」


「わ、若奈ちゃんってなんかイメージと違った……」


「お?」


私の言葉に、若奈ちゃんは少し驚いた顔をする。


「なんか、割と冷めてる人かと思ってたんだけど、……うん、真逆だわ」


「まあ、いろいろと気になっちゃう性質ではあるかなー」


っていうか……、と若奈ちゃんはそのまま言葉を続けた。



「私の名前知ってたんだ、白川さん」



「え……?………えっ!?」


「さっき若奈ちゃんって言ってなかった?」


「言ってた!?」


「言ってた言ってた」



な、なんてこったい……。



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