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第一話 物語の始まり
気が付けば異世界でした!
なんて最近の小説では良くある話。ファンタジーが1番人気があるから仕方ないとして、それが現実に起こるとは普通思いもしないだろう。が、俺は今見知らぬ森の中にいた。しかも見上げれば、空には見た事のない生物が飛んでいる。
「笑えねぇ……」
目を擦っても、頬を引っ張って見ても景色は変わらない。ここは俺がいた地球じゃない、本当に異世界なんだと思った。いや、思うしかない。でも、それは俺にとって好都合であった。もともと故郷に思い入れはない。親も俺が幼い頃に既に他界。親が残した遺産で暮らしていた身だ。友達ややり残したゲームなんかが気になるが、それでも俺の心はさっきからずっと高鳴ってる。だって異世界転移だぜ?ちょーファンタジー。俺も男だ。できる事なら主人公の様に俺最強とかハーレムとか作りたい。そんな夢を叶えるためには……
「まずは水と飯だな!」
取り敢えず生きよう。