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2月14日

君の姿を見る度に

いつも 切なさを感じた

君は何を考えてる

君に“好きだ”と言えば

“ありがとう”と返ってくるけれど

ありがとうの後に “こんな自分を好きになってくれて”

そう聞こえる気がした


君と付き合っても

手を握るのが 精一杯だった

君は 手をつなぐのが好きだった

“暖かいね”そう言って微笑む

そんな君の笑顔に

kissすら言い出せなくて

付き合いだして 半年が経つ頃

もうすぐ2月14日 聖バレンタイン

バレンタインに彼女がいるのは初めてで

君はチョコをくれるかな?

そう考えて ドキドキしてたんだよ


2月14日 午前零時

君からの電話

“ごめんね

 一番好きな人がいるの”

そう言って 切れた電話

折り返しても繋がらない君への電話


何が何だかワケが分からないまま迎えた朝

君の親から

君を捜す電話が入った

昨夜から家に帰って来ないと・・


君の電話は繋がらないまま

やっと君の親友と繋がった

彼女は言った

“一つだけ心当たりがある”と

一緒に連れて行ってくれとお願いして

彼女と一緒に

君がいるはずの場所へ向かった


君はいた

胸に大切そうにチョコレートを抱いて

君は 狭い路地裏で眠っていた

今までに見た事のない

幸せそうな笑顔で 君は・・・

“ここで・・アイツが死んだんだ”

“アイツ?”

“このバカの一番大切な奴さ・・・

 悪ぶってバイク乗りまわして

 警察に追われて この路地に逃げ込もうとして・・・スリップしたんだ

 二年前の今日・・・

 あの日 一日中アイツの家の前で待ってたんだ

 中学最後だから、勇気を出して告白するって決心してさ・・・”

彼女は 君が大事そうに抱いていたチョコを取った

“今度こそ ちゃんと渡せよ・・・バカ・”

そう言って

君の二年分の想いに 火を灯した

空に昇った 君へ届くように


ちゃんと君に届いたかい

今度こそ

彼に渡せたかい

              優哉

詩といよりは、ショートストーリに近いかな?


最初に浮かんだ景色は

手を繫いで歩いてる

笑顔を向けられてるのにKissすら言い出せない

困っている少年の顔。

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