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跪け。俺が救世主だ。  作者: 紙切虫
暇ならば、娯楽をあげましょう!
3/10

図らずもチートに。でもこの場合、チートのが需要あったりしたり。でもやっぱ無い。

「…当たったか?」


「ダメだ。外しちまった」


フルフル、と首を左右にふるプレイヤーAさん。スナイパーで学ランを着たプレイヤーを狙ったが外してしまった。

弾をこめるため、リロードをしようとしてスコープから目を離すと、目の前に先程の学ランがいた。


「ハロー」


「へ…?」


超フレンドリーな笑みを浮かべて「ハロー」とかほざいた学ランは何故か拳を握りしめていた。


「かぺっ!」


時雨はその拳を思いっきり振り下ろし、スナイパー野郎を地面に叩き落とした。

螺旋回転して落ちていったスナイパー野郎は、頭から地面に突き刺さって動かなくなった。


「………な、何者だテメエ!」


「カーバーを吹っ飛ばしといてすみませんじゃすまされごぺっ!」


最後まで言い切ること無く、プレイヤーBさんも、先ほどのスナイパー野郎と同じ運命を辿った。

人間杭が、二本も地面に打ち込まれた。

仲間二人が簡単にやられるのを目の前にしたプレイヤーCさんは絶句していた。


「…な…お、お前どこのギルドに所属して…」


「んなもん知るか。お気に入りの他人のスニーカー潰しといてなあ…タダで済むと思ったら大間違いだぜぇぇぇぇ?」


「ひっ!?潰したって、ちょっと掠っただけじゃ…」


「やかましい!」


「ぐえっ!」


……三本目の、人間杭が出来上がった。


ーーーーー


「ちょっと!ナビの貴方があの庶民を止めなくてどうするんですのっ!?」


「な、ナビだから無理なんですよう。メダルの力はわたくし、すんごく弱いですし、ゲームには干渉出来ないんですうっ!」


「………役立たず」


「だからなんで皆さんわたくしを虐めるんですかあっ!てか、わたくし空から探しますから皆さんは此処から動かないで…って!」


「なにしてますの凪さん!?」


「……………」


時雨同様、無言でスロットにメダルをセットする凪。緑のオーラが一瞬だけ彼女を包み込む。

スンスン、と鼻をひくつかせると一目散に走り出した。


「って、どこ行きますの!?」


「きっと犬の力です!時雨さんの匂いを辿ってるんですよ!てか犬だから速い!」


二人を置いて無茶苦茶な速度で凪は走り出した。

数分走り続けるとジャングルの中で並んで頭から突き刺さっている、二人のプレイヤーを見つけた。


「…生きてる?」


「「…………」」


「…返事は無い。ただの屍のよーだ」


「…そ、そういうセリフは…ドラクエの世界で使ってください…」


振り返ると、ゼエゼエと息を切らしたツバメと真紀がいた。

犬の力を使っていた凪に追いつくのに必死だったのだろう、服のところどころに葉っぱが着いている。真紀も、ドレスとハイヒールが邪魔だったのかツバメより数秒遅れて来た。


「はあはあ…も、もう懲り懲りですわ…」


「あ。その方たちもしかして」


「……うん。多分そろそろ」


「へ…そろそろって?」


凪が答えるよりも速く、答えは到着した。空中から、何かが槍のように降ってきたのだ。それは、突き刺さっていた二人組の横に突き刺さった。

皆、仲良く頭から突き刺さっている。


「…例えるなら、人間杭」


「「…………」」


あいつだ…。絶対にあいつだ!

ヒュンッとさらにもう一つ。だがそれは突き刺さらず、綺麗に地面に着地した。巻き起こった土煙から現れたのは、やはり『あいつ』だった。


「ちょっと時雨さん!勝手な行動は謹んで貰わないと困ります!」


「…ちっ。それは悪かったよ、素直に反省してる」


「…ならいいですけど…」


「それよりこいつ等だ。おい、立てコラァッ!まだ終わってねえぞオラァッ!」


「「「………」」」


「シカトすんな!」


そう言って時雨は、人間杭の尻を蹴飛ばし始めた。人間杭たちは「ぐえっ」「うえっ」と呻いているが、問答無用らしい。


「……ええ…!?」


「……鬼野郎の名に違わぬ鬼畜っぷりですわね」


「……外道」


確かに、ギャハハハと笑いながら蹴り飛ばす姿は、もはや魔王そのものだった。何故だか、ツバメは凄く泣きたくなってしまった。

これをナビするのか…。と、つい考えてしまう。


「…ってか、この三人、一人でやっつけたんですか?」


「ん?この人間杭か?三本とも俺が打ち付けた。後悔はしていない」


「す、すごい戦闘力ですね。ちょっとお待ちください。いま識別カードを渡しますので」


ゴソゴソとスカートのポケットを探り、三枚のプラスチックカードのような物を一枚ずつ渡す。


「そこには皆様のメダルに描かれた生物がなんなのか詳細に書かれておりますので、宜しければ教えてくださいませ」


「…私は、やっぱりパピヨン。シンクロ率は四十六パーセント」


「私はアナコンダですわ…なんでしょうか、凪さんと私の可愛さの違いは…。シンクロ率は三十九パーセントでしたわ」


「そりゃお前と凪とじゃ可愛さが違いすぎるもんな」


ズバリと言う時雨。彼にはデリカシーという機能がすっぽり抜け落ちていたらしい。当然、額に怒りマークを浮かべる真紀。


「ほっとけ、ですわ!というか、貴方は結局なんでしたの!?」


完全にブチきれている。もはや喋り方と服装以外、お嬢様な気は全くしない。そして、凪はというと。


「…可愛い。私が、可愛い…」


何故か頬を紅潮させ、俯いてブツブツ何かを喋っていた。だが、時雨は視界の端にも入れない。


「俺か?俺はな……」


完璧に無視モードで喋り続けた。

カードに書かれた自身のプロフィールを淡々と読み上げる。


「…っと、オオスズメバチ。で、シンクロ率は九十六パーだとよ」


チート野郎だった。

ツバメ(以下ツ)「はい!皆さん、わたくしナビゲーターツバメです!今回から、作者の月影より、貴重な後書きスペースを頂きました、ツキツバコーナー!」

月影(以下月)「どうも、月影です。このコーナーでは作中に出てきた昆虫とか動物とかを解説するコーナーです」

ツ「月影とツバメで、ツキツバコーナーでございます!」

月「…語呂なんか悪いですねw」

ツ「しょーがないじゃないですか!てか、話を進めて下さいよ!作者でしょう!」

月「…は、はい(地味に怖っ!)。さて、今回はまだ解説はいたしません。この次もいたしません!第五話からやっていくつもりです」

ツ「じゃあなんでこのタイミングでコーナー始めたんですか!?」

ツ・月「………………………………………」

月「…てへぺろw」

ツ「…くびり殺しても?」

月「やめて!月影くん、まだ死にたくな『ゴキン!』………」

ツ「さて、死体が出来上がったところで、このコーナーのシメですね。もし皆さんが『これ出して!』と言う不思議な生き物なんかがあれば、この死体のもとまで感想としてお送り下さい!このコーナーでも取り上げていきますので!」

月「………………」

ツ「また、作中の疑問点やキャラのプロフなど、聞きたいことでもOKです!それもこのコーナーでお答えします!では、これにて第一回ツキツバコーナーを閉じます!」

月「結局気絶してる間に全部もってかれt『ゴキン!』………」

ツ「では!皆さん、さようなら!」

End

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