中間テスト 結果発表
ご無沙汰してます、紗季です。
前回の中間テストの続きを書きました。引き続き凜ちゃん視点でお送りします。
テストが終わって、今日は結果が張り出される日。この学園、生徒達の意識を高めるために上位50位までの総合成績が貼り出されるんだよね。詳しく書かれたものも個別に配られるけど。例えば、各教科の順位とか偏差値とか。
こんにちは!情報収集大好き、リポーター(笑)の火渡凜です!
私は今、テストの結果が張り出される場所に来ています。もうすぐ、張り出される時間になります。
果たして、一位は誰の手に!?生徒会は地獄の合宿を間逃れることができるのか!?
────あっ!今、先生が結果が書いてあるであろう紙を持って出てきました!どうやら、3年生から貼っていくようです。
一位………S組!雷堂昴!487点!!
雷堂先輩は、言わずもがな、我が校の生徒会長。基本的にぼんやりといているけど、真剣になった時とのギャップがファンに受けているようです。天才型で、中等部から一位を落としたことはありません。羨ましい限りです。
「雷堂先輩、今のお気持ちをどうぞ」
「………。」
「先輩?雷堂先輩??」
「………。」
「聞こえていますか?」
「…ああ………」
「本当にマイペースですね。気をとり直して、次いきましょう!」
二位………S組!闇之音蓮也!484点!!
会長の右腕である副会長。普段、ぼんやりしている会長に代わり、生徒会をまとめている、陰の功労者。天才型の雷堂先輩に対して、秀才型。
「闇之音先輩、今のお気持ちは?」
「毎回のこととは言え、やはり悔しいですね。今回のテストの反省をして、次に生かしたいと思います。次のテストまでの予定は立ててありますので」
「もう次のテストのことを考えているのですね。流石、先輩です。」
「まあ、このやり方が自分に合っていますので。人それぞれ、違いますし、自身にあう方法を探してみるのも、点数を上げる方法ですね。」
「ありがとうございました。」
次は二年生のようですね。
早速、行ってみましょう。
一位………S組!空宮千鶴!485点!!
生徒会書記。去年、学園のパンフレットのモデルに採用されていた和風美人。良家のお嬢様だけど、優しくて気さくで庶民的と人気。何事にも一生懸命で、女子生徒からも一定の評価を受けている。
「千鶴先輩、今のお気持ちを。」
「嬉しいですわ。」
「勉強方法を教えてください。」
「うーん…そうですわね…取り敢えず、授業を集中して受けることと、寝ることですわ。テスト前の徹夜はもっての他ですの。寝ているときに記憶を整理するのですから」
「ありがとうございます。規則的な睡眠をとっているから、お肌も綺麗なんですね!」
「ふふっ。ありがとう」
二位………S組!水本終夜!481点!!
生徒会会計。飄々としていて、雷堂先輩とは、違った意味で掴み所のない先輩。万人に聞くと、万人が『イイ人』と答えるような人。素なのか、作っているのかさえもわからない。
「水本先輩、おめでとうございます。」
「ありがとう。今回は、空宮さんに負けてしまって、残念だよ。」
「常に上位二位を争っているそうですね。1年のときは、最終的にどちらが多く一位になるかで、他の生徒に賭けをされてたとか。結局、先生にばれて終わったそうですが。」
「そんなこともあったな。実際、その勝負は、空宮さんも僕もあまり気にしていなかったけど」
「そうでしたか…話は変わりますが、勉強方法について教えてください」
「僕はただ、普通に生活しているだけだからね、特別に何かをしているわけではないよ。強いて言うなら、簡単なことでもいいから、疑問を持つことだね。疑問を持って、それに対して自分なりの結論を見付ける。それをよくやっているかな」
「疑問を持つ……意識したことがありませんでした。ありがとうございました」
最後は一年生です。結果は見えている気がしますが、いってみましょう!
一位………S組!風峰星斗!500点!!
期待の双子の片割れ。物事を達観視している節があって、女子からは、それがクールでいいと評判。ポーカーフェイスなのも助長している。本人が論理的故に感情論で話す人が若干、苦手な節がある。
「星君、おめでとう。」
「ありがとう。凜。」
「早速、今の気持ちは?」
「嬉しいよ。大学を修学しているので、分野によっては専門的な知識もあるけど、全く勉強したことがない分野もある。不安は少なからず有ったからね」
「テスト週間中にどんな勉強をしていたの?」
「日頃の積み重ねが重要だ。ただテスト週間中に、まとめてやればいいわけではないよ」
同立一位………S組!風峰月花!500点!!
期待の双子のもう一人。明るく活発。千鶴先輩とは違うタイプで、男子の票を二分している。本人は、周りからの恋愛的な好意に気づいていない。月ちゃんが気がつく前に星君が釘を刺すんだけどねっ。これは口止めされてるから、月ちゃんには、秘密。
「月ちゃん、おめでとう」
「ありがとう。凜ちゃん」
「今の気持ちをどうぞ!」
「嬉しいです!数学が少し苦手で、分からないところは、星君に教えてもらって、毎回、重点的に勉強しているの。心配していたけど、良かったぁ」
因みに、私も赤点は回避できました!
以上!現場の火渡凜がお送りしました。
さようなら!
ありがとうございました。
断りを入れておきますが、凜ちゃんのリポーター設定は、意味がありません。普通に結果を書いただけでは、面白味に欠けると思い、この様な形を取らせていただきました。軽く読めたのではないでしょうか?
ただ、凜ちゃんは本編で本人も言っていた通り情報収集は好きですね。