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とある生徒の独り言

昨日に引き続き更新します。

今回は、初めての双子以外の視点です。

 私は氷華学園高等科1年S組に在籍してるの。中等部からこの学園に通っていて、中等部では、ずっと主席をキープしていた。



 あっ、一回だけ…一回だけ2位だったことがあったっけ。あの時は、そう、あの子に…



 ――中等部3年の1学期期末試験、結果発表の日。



 いつもみたいに、一番早く登校して、いつもみたいに、張り出されていらる順位表をみた。

 みた瞬間、2位だった瞬間―――あぁ…そうなんだって思ったっけ。

 だって、毎回2位との点差はあまりなかったから、いつか抜かれるかも知れないって思ってたし。

 だから、2位だったことは、自分の実力が足りなかったんだって納得できたけど、あの日、あの子が言ってた言葉が引っ掛かった。




「あぁ。現実になっちゃった。」




 あの子は、はっきりとそう言った。凄く小さい声だったから、聞いていたのは私だけだし、あの子は誰にも聞かれていないと思っていると思う。

 どういう意味だろうってその時は思った。


 でも、あの日のあと、あの子は運が良いって、よく正夢になるって噂を耳にしたの。

 それで、今回のことも、夢にみたことが、現実になったのかなって納得した。

 でもね、その噂と一緒に流れていた噂があったの。



 ごく一部の間で密やかに流れていた噂。






 ―――あの子は、異能保持者だ。






 この噂の真相は、分からない。

 異能保持者が、異能を使うときに瞳の色が変わるってことは、周知の事実なんだけど、実際にあの子の瞳の色が変わっているのを見た人は居ないらしいし、私自身、噂に振り回されるようなことはしない。

 信憑性も薄いから、この噂は直ぐに消滅した。誰かが流したデマだろうってことになった。

 その子が人付き合いが上手いからか、虐めもなかったし、先生は知らない。



 それからは、あの子の噂は聞かなくなったけど、まだ残っていると思う。



 今もこの学園のどこかで―――――




ありがとうございました。

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