生徒会行事~春~3
やっと始まりました。生徒会行事です。
星斗君視点でお送りします。
ぴ――――っ!!
鬼ごっこが始まった。
正直、僕はあまり乗り気ではない。月花は楽しみにしていたけど、僕は月花ほど運動神経が抜きん出ている訳ではないから。
どうしようか……
――『星君。今、大丈夫?』
『ああ。近くに人の気配はない。どうした?』
――『あのね、生徒会以外にも異能保持者がいるかも。確証はないけど。』
『成る程。月花は今、どこにいる?』
――『グラウンドだよ。追いかけられながら話しているの。』
『蒔いてから、こっちに来て。林の中にいるから。』
――『了解。5分で行くね。』
カラーコンタクトが役に立ったみたいだな。
僕達は、もし、何かあった時すぐに異能を使えるよう、予めカラーコンタクトをしていた。
それにしても、異能保持者か…
可能性は考えたこと有るけど、本当に居たとは。
なんで月花がその様に感じたかは分からないけど、調べる価値はありそうだ。
ちょうど、今は鬼ごっこ中だし、もし、参加者なら、接触可能だ。違っても後日調べれば良い。
面白くなりそうだ。
「月花。ここだよ。」
「あ。星君。」
『じゃあ、まず、なんでそう思ったか教えてくれる?』
これ以降は部外者に聞かれる訳にはいかない。それが分かったようで、月花も能力を使った。
『えっと、一瞬だったんだけど、違和感を感じたの。記憶共有した方が良いから、今から繋げるね。その為に呼んだんでしょ?』
月花の言う通り、僕はその為に月花を呼んだ。
僕達の能力は、互いが近くにいた方が簡単に出来る。それに加え、記憶共有は意志疎通と違い、共有している間、少しだが、隙が生まれる。
僕は昔から、記憶共有をしている時に負荷をかけて、隙が出来ないようになったけど、月花にはまだ隙がある。近くにいれば、月花を護れる。
――『じゃあ、始めるね────』
ありがとうございました。
これからも、宜しくお願い致します。