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─孤独な少女の独り言3─
「やっと見つけた、私が分かる人を」
ある少女は、一人、公園で呟く。
その表情には、『嬉しさ』と『寂しさ』があった。
「でも、一人はおしまい何だね。終わりは悲しいね」
それでも、少女の表情には、嬉しさがある。
「もう、一人はおしまい」
次第に、その表情に嬉しさが増えていく。
「良かった……」
安心感が少女を包んだ。ゆったりとした笑みを浮かべて。
「……でも、本当に良かったのかな?」
ケロッと表情が変わった。首も傾げていた。
無邪気な子どものようだった。
「私は……。」
一人、公園で呟く少女には、やはり嬉しさと寂しさがあった。
そして、次第に暴力表情には出ていた。不気味な笑みもその顔に出ていた。
無意識に、無我に、無感情に。
そして、その少女は『遠松菜谷』に似ていた。