82話 レベル上げの結果と阻止
さぁ結果は?
フェルのレベルアップ回数が多いので矢印表記にて複数の上昇を合計させた結果としました…全部書くと+でいっぱいになりますので。
たまーに背後からの光を感じながらも、ウィーツが枝を払いまくって幹しか残っていないチャコールトレントを狩っていくモルトとフェル。最初にフェルにスキルを当てさせてから、魔力視を利用して核に狙いを定め十字鍬を振るうというほぼ作業になってしまってはいたが、そのお陰なのかフェルのレベルとスキルは順調に上昇していった。
「ついでに俺も1レベルアップっと。まだ10数体しか砕いてないけど…こいつらの経験値が多いのかね?」
名前:モルト 種族:土龍人 Lv5+1
ジョブ:ノービス Lv5+1
HP:52+5 MP:78+14
筋力:27+3 頑強:42+10 俊敏:16+2
器用:25+4 知力:36+10 精神:21+5
幸運:24
上昇スキル:【土魔法5+1】【無魔法3+1】【テイム1+1】【鑑定1+2】【魔力視2+2】【採掘1+1】【錬金1+2】
残りSP:2+1
結構悪くないんじゃないかな?MPはもう少しで100行きそうだし、頑強と知力に至っては2桁も上昇してる…代わりに今まで上昇してた幸運が上がらなかったけど。こりゃ本当に幸運だけ何か違う処理なのかもしれんな?掲示板にステータスを上げてる人がいたけど、幸運が上がらねぇって言ってたし。
後はスキルの方だけど魔力視がめっちゃ上がった。確かにレベルが上がるまでに一番使ってたスキルだけど、2も上がるとは思わなかったな…因みにレベルが上がる前に<魔力視のスキルが上昇しました>って声が響いて確認したらレベルが2になってた。ちゃんとプレイヤーでも回数使ってれば上がるもんなんだな!
ただ1つ納得がいってないことがあるとすれば、採掘と錬金は上がったのに農業が一切上がってないことだ!何故だ!バーンベリー摘みは農業判定にならんのか?…上がってないからならんのか。早いとこ自分だけの農地を手に入れたい…そして農業レベルを一番高くさせたい…!
「いや、俺のステータスを見てる場合じゃないな」
今は上がりまくったフェルのステータスを確認せねば。
「だけどなぁ…」
『むぅ…』
しかし、本人たちはそのステータスに納得がいっていない模様。
「まず一番高い知力の伸びが良いのは分かる、そんで次いでの器用や精神もいい。さらに俺の俊敏みたいに低い筋力の伸びが微妙なのも仕方がないと割り切ろう…ただ、ここまで頑強が上がらないことってあるか?」
そんなフェルのレベル上げの結果がこちらだ!
名前:フェル 種族:ドライアド・特異変異 Lv1→6
性別:男
HP:15→26 MP:34→115
筋力:5→9 頑強:1→2 俊敏:7→19
器用:14 →35 知力:20→64 精神:9→32
幸運:4
スキル:【火魔法1→5】【植物魔法1→4】【油生成1→3】
残りSP:3→9
短期間で5回もレベルが上がったのに頑強が1しか上がってない…いや一番最初のステータス確認で1って表記に驚きはしたけど、これはそれ以上の驚きかもしれん。それにHPも上昇が悪いというか…見事に非力な魔法使い型だな!
「幸いというかなんというか、MPがめっちゃ増えてスキルを打てる回数が増えたのは助かる点か。それにお前は筋力や頑強は無くても、村の外とかなら飛んで移動が出来るからそこまで問題じゃないだろ?」
『んむぅー!』
力こぶを作ろうとしながら頬を膨らませてることから、フェル的には筋力の伸びが悪いのは嫌なようだ。と言ってもこればかりはどうしようもないよなぁ…あ、そうだ。
「意味があるかどうかは分からんけど。プロングさんに筋トレ用品とかないか聞いてみるか?」
『あぅ!』
今までで一番強い頷き方だ。俺がナイフを持てるのかって聞いたのもあるんだろうけど、それにしては随分と熱心に筋力を上げようとするな?
ガシッ!
『!?』
「ダメよフェルちゃん!村の筋力馬鹿たちみたいに鍛えるのなんか反対よ!」
突如現れたピリンさんに背中から羽交い絞めにされるフェル。村の人たちは瞬間移動するのがデフォなんだろうか?
『ん~ん~ぅ!』
ジタバタ
「鍛えないってなるまで離さないわよ!」
『んぅ!ん~』
バタバタ…パタン
「あー…ピリンさん、そこら辺でストップです」
「なんで?…もしかして筋トレ推奨なの!?」
「いやそうじゃなくて――もうフェルの動く元気がないです」
「え?…あっ」
ピリンさんは背後から抱きついたので見えてないが、俺からは汗だらけになったフェルがグルグルと目を回してるのが見える…こりゃ確かに筋力は必要だな。
「あ、あれ?さっき抱き着いた時は大丈夫だったのに…」
「多分戦闘で少し疲れてたんだと思いますよ?緊張はするでしょうし」
そう考えると、頑強って耐久とか以外にスタミナも関係してそうだ。それが2しかないんだからこうなるよなぁ。
「成程…ごめんなさいフェルちゃん!そしてモルトさんも!ここまでするつもりはなかったの…」
「あ~…まぁ、今後気を付けていただけたらと」
悪い事ではあるんだけどレベル上げは丁度切り上げたし、興奮してたフェルのクールダウンにも一応なるだろうから。
「ただまぁ」
「ただ?」
「背後の方々の対応は無理です」
「背後…っひ!?」
そこには昨日のような烈火を纏ったパネットさんと、雷雨が見えるフォルクさんが居た…この山の中でも存在感のある炎と雲が見えるなんて不思議なもんだなー。
今回のことでピリンが少し大人しくなる予定…流石に落ちとして多用しすぎ!
因みにフェルの頑強が上がりにくい理由はちょっと特殊なダイス結果を元にしているからです。
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