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M・C・O 植物好きの道草集め  作者: 焦げたきなこ
第2章 生まれたての妖精
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51話 正体と浮遊

第2章本格的にスタート!


修正:突然変異を特異変異に変更いたしました。そちらの方がユニークらしさがありますので…

<ドライアドがテイムされたそうにしています。テイムしますか?>


「ドライアド?」

 確か森の精霊だった筈…でも精霊はどこにも居ないぞ。花柄の服を着た小人なら居るけど。

 クイッ…ニコ!


 すると、今まで腹のあたりにしがみ付いていた小人が顔を上げ笑顔を見せた。

「え?お前がそうなの?」

 コクコク

 マジか…でも、精霊は泉の精霊で人の姿はしていたけど水で形作られてたよな?ってことはシーズみたいな妖精ってことになるのか。


【ドライアド・特異変異種(ユニーク)Lv1:植物の種に妖霊界の生命が宿り誕生する妖精。通常火や熱に弱いが、母体の植物が高い火・熱耐性を持つが故にこのドライアドもそのように変化した。揮発性の高い油のような液体を振りまき炎上させ、その燃えたモンスターや植物の栄養や魔力を吸収し成長するが本妖精に悪気はない…あくまで生まれるために必要な生存戦略である】


 鑑定結果も妖精だって言ってるな…気になることが追加されまくったけど。

「確か揮発性の高い液体を出して、自身も燃やした後に種が発芽するって植物あったよな…ゴジアオイだっけ?」

 一般的にはロックローズって呼ばれ聖書にも出てくる由緒正しい花を咲かせる低木で、樹脂や油が香水とかに使われるしポリフェノールも豊富でハーブティーで飲まれることもあった筈。

 暑い場所を好んで割と乾燥する場所を好む植物だから、日本だと育てにくい…確かに燃えるそうだけど、人の手が加わっていたりなんだりで自然発火はほぼ無いんじゃなかったか?発火しまくっていたら植物園とかで育てられないし、尚且つ駆除されちまう。

「まぁそこはゲーム的な解釈ってとこか」

 じー…


 キョトンとした顔をしながらもこちらを見つめてくるドライアド。さて、どうしたもんか…

「テイムかぁ…こいつが山が燃えていた原因ではあるんだよなぁ」

 でも、この山って元々何百年に一度燃えるって話だしそこは村の人たちは気にしていなかったんだよな。問題はそれが長く続いて魔力も吸収されてたことで…そうなるとあの偽装壁が無ければもっと早く吸収は終わっていたはずだよな?なんなら吸収してた魔力余りまくってたし。

「ならフォルクさん達にきちんと事情を説明して、納得してもらうしかないか」

 裏帳簿が隠されてたんだから、不正の証拠としてはばっちりだろ。


<ドライアド・特異変異種をテイムしました。ステータスにて名前を付けてあげましょう>

<プレイヤー間にて初めて戦闘を行わずユニーク個体をテイムされたため、称号と記念アイテムを獲得しました>

<称号:ユニークな絆を獲得しました。マジックバッグにアイテムが追加されました>


「ええ…また称号が増えたよ。ゴブリンの時のアイテムも確認していないのにそれも増えたし」

 あ、よく見たらスキルポイントが2増えてるな…称号を獲得するとスキルポイントも取得できるってことか。ようやくあの時にスキルポイントが増えていた謎が解けたぞ!もしかしたら今鑑定すればわかることなのかもしれんけど。


 キラキラキラ…

「今はお前の名前を考えないとな」

 そう目を輝かせているドライアドに声をかけ、頭にポンと手を乗せた。

「取り敢えず腹からどいてくれないか?」




 名前を期待されながら洞窟から出て下山を始めた。因みにHPが2しかなかったのでライフポーションを使ったのだが、まだ洞窟内は熱くて掛けて使用したら蒸発しそうだということで嫌々飲むことにした。

「本当に青臭さをどうにかしようとした青汁の味だった…予想よりはマシだったけど」

 プロングさんの物を10本貰っておいて助かった。俺が錬金したポーションは絶対に掛けるようにしようそうしよう。


 そして分かれ道まで後半分ほどの場所まで戻ってきたところで、いい加減気になっていたことを聞くことにした。

「それはどうなってんだ?」

 こてん


 ドライアドはそれが何なのか分かっていないようだ。オレンジの髪に赤紫の眼と、深緑のパンツの対比がきれいだなー…靴が素足にこげ茶のサンダルってのが熱くないのかが心配だけど。

 ってそうじゃなくて。

「いやだから、その手から出ているジェット噴射みたいな何かよ。その噴射で浮いてるのも突っ込みどころだけど」

 このドライアド、移動を始めようとしたら両手からバーナーのような炎を噴き出し浮き出したのだ。最初は”おー、これぞファンタジーって感じだなぁ”と思ってたけど、流石に植物の妖精なのに炎を使ってるのはおかしいと思い聞いてみたが。

 こてん


「分らんか…これはステータスを確認した方がいいかもな」

 ウィンドウを開き、ドライアドのステータスを覗くことにした。


 名前:※※※ 種族:ドライアド・特異変異 Lv1

 性別:男

 HP:15  MP:30/34

 筋力:5  頑強:1  俊敏:7

 器用:14  知力:20 精神:9

 幸運:4

 ギフト:【ミクス】

 スキル:【火魔法1】【植物魔法1】【魔力吸収4】【油生成1】【自然回復1】【火耐性8】【熱耐性8】

 残りSP:3


「火耐性と熱耐性が最初から高いなー。まぁこの山に居たんだから納得だけど」

 取り敢えず浮いてる原因は火魔法と油生成か?そんでギフトのミクスで油を空気とかと混ぜてジェット噴射もどきをしている…有りえなくもないな。ミクスって土以外にも使えるのかが分からんけど、村に戻って聞くか試すかしてみるか。そしてやはりあったか植物関連の魔法よ!絶対に取得してやるぞ!

「ただ、今気にすべきはスキルじゃなくて」


 ――頑強1って何よ?

実際のジェット噴射は圧力などが必要だったりと結構ややこしいのですが、魔法的な物ということで一つお願いします。

あ、パンツはちゃんとチノパンとかそういう意味でのパンツです。カボチャパンツとかではございません。


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オメェさん男なんかーい
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