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M・C・O 植物好きの道草集め  作者: 焦げたきなこ
第1章 豊穣の村
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16話 年齢とメール

やっとメールに気がつく…室長困っていそう。

そして絶賛花粉症です!これだけはどうしようもないと思いながらも、ゆっくり書いています…どこかで更新が遅れるかもしれません。

 そういえばリザードマンが出てきていなかったと思い聞いてみたところ、明るく好奇心が強い者が多く、各地を転々と移動するものが多いらしい。旅行好きの陽キャ?


「私もリザードマンらしく世界を巡り様々な国や土地に行きましたが、30年ほど前に訪れたここの山と魔力豊富な土地が気に入りましてな。当時旅団を率いていた際にこの近辺の領主様に謁見いたしまして、交渉の結果村を開く許可をいただいたのですよ」

「あたしゃその旅団の頃からの付き合いさ!村人も何人かは同じ経緯だね!」

 後ろから声がしたと思ったらウィーツがお茶を入れなおして戻ってきたようだ…大量の茶菓子も追加された。


「ここに村があるのはそんな経緯があったんですね。というか30年前ですか?」

そうなると旅団の頃が20歳位だとしても、今は50歳はいってるはず。でも随分と若々しく見えるけど…


「失礼ですが、お二人とも今何歳ですか?」

「歳かい?226だね」

「私は218歳ですな。」

「えぇ!?」

200歳以上!長生きすぎないか!?


「そんなに驚くことかい?」

「いや、確か異転人の方々は元の種族が人族とのことでしたな。それならば驚かれるでしょう」

「ええ、まぁ…」

「人族は100歳ぐらいが寿命だけど、それ以外の種族はかなり差があるからね!ハーフジャイアントは1000年は生きるよ!」

「リザードマンも同じく1000年ですな。これでも竜人族の中では短い方ですし、エルフ族は3000年が基本ですな」

そこまで種族間の寿命の差がでかいのか…色々大変な面があるだろうな。




再びお茶をいただいて、小休止をさせてもらった。お茶菓子?既にウィーツさんの腹に送られて皿にはございません!

「さて、これにて竜人族と起源についてはお話しできましたかな?」

「大体のことは分かった気がします。ありがとうございました!」

「なんのなんの、村での楽しみと言ったら話すことですからな…では、そろそろ相談について聞きましょうか?」

 そういやそっちが本題だったな。


「相談といっても俺自身訳が分からない状況でして…何度も重複が発生して違う場所に転移されるというのが続いた後に、この村にたどり着いていたんです」

「重複して何度も転移…我々現地の者たちの中には転移魔法を持つのが居りますが、思い描いた場所や選択した場所以外に飛ばされるというのは聞いたことがない現象ですな」

「そうですか…」

「何かしらの神託が来ているとかしないかい?普通でないんなら知らせが飛んできそうなもんだけど」

「神託…メールとかかな?」


 そう思いウィンドウを表示させてみると、メール選択の場所が黄色の枠で覆われている。確か姉ちゃんのメールの時は赤い丸が右上についていただけだったよなと開いてみると――そこには一番上に、運営からの謝罪と補填についてと書かれたものが届いていた。

「届いてた…」

「ほう?であれば早く確認された方が良いでしょう。私たちは離れていましょうか?」

「そこまでされなくても…直ぐに見れますから」


 メールと選択し開いてみると、まずはプレイしていることの感謝と謝罪から始まり、次になぜこのようなことが起こったのかが書かれていた。異転時の動作や広場の状況などが説明されているが、簡単に言えばプレイヤー過密状態による押し出しらしい。


 何故第3エリアに飛ばされたかと言えば、第2エリアはボスを倒すなどして条件を達成しなければ転移できないが、この村などの第3エリアの隠しステージは探索や謎解きをして見つける必要がある。そしてそちらにリソースを割いて転移制限区域にしていなかったがためにここに転移されたそうだ。

 言ってしまえば過密状態によって起こった連鎖のバグみたいなもんかと納得したモルトは、次の補填の項目について確認を行った。


「第1エリアへの転移と武器をまた貰えるのか…そんで転移しなくても武器は貰えると」

「おお、戻れるのですかな?喜ばしいことですな」

「うーん、でもなぁ…」

「なんだい?何か悩むことでもあるのかい?」

「それがですね」

 説明を見たところどうやら第5エリアまではモンスターの種類は多少違うが、レベルはボス以外ほぼ変動がなく攻撃手段が違うだけだそうで、それ故に転移をしない選択肢があるらしい。面白い手段をする運営だな。


「成程。確かにここら周辺のモンスターはみなレベルは低い者たちですな」

「だからこの村の柵って簡易的なんですか?」

一度メール等のウィンドウを閉じ、気になっていたことを聞いてみることにした。姉ちゃんからのメール件数が50を超えていたように見えたけど、多分気のせいだろ。


「それに旅団の頃の奴らはみんな強いからね!村の近くだけは基本モンスターが怯えて寄ってこないんだよ」

 威圧感とかを感じてるってことなのかな?まぁ確かに、初めて会った時のウィーツさんにはびっくりしたけど。


「であればここに留まりたいと思うんですが。畑がなんであぁなっているのとか、明らかに正常じゃなさそうな山が気になりますし」

「そうかい…確かに出会ったときもうちの畑をずっと見ていたっけね」

「成程。ウィーツの農具に目を輝かせて持ってみたいと言っていらした時は、単純に大きな道具に興味が出たのではと思っていましたが、農業自体に興味がおありで?」

バリッバリにあります。もはやそれしかない。


「はい!なので何故畑が全て荒れたような状態になっているのかって…ウィーツさんから魔力草の畑だったとは聞いたんですけど」

「ああ、魔力草のことを知らないのは驚いたねえ…その後の方が驚いたけど」

「神殿から異転人来訪のお告げ自体は有りましたが、この村に来られるのはまだ先だと思っておりましたから」

そりゃあんな驚き方にもなるか。

異転は違う世界からの移動、転移は同じ世界の違う場所への移動って覚えていただければと思います。


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