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M・C・O 植物好きの道草集め  作者: 焦げたきなこ
第3章 村の宴会
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155話 プラマイゼロと村での常識

 今フェルの頭の中には、出会ったばかりのピリンさんの動きや表情が浮かび上がっていることだろう……俺も似たようなもんだ。落ち着いた様子だったのにいきなりあの状態になられたらそりゃ逃げられるよ。

「うーん、ピリンさん」

「なにー?」

「一先ず目的の付与が出来るまで妖精とかの接触を止めません?」

「それは無理よ!私の癒しなんだから!」

「その癒しを怖がらせてどうするんです」

『うむ』

 ほらフェルもそうだそうだと頷いてる。


「下手するとここら辺の妖精たちに危険人物認定されますよ?」

 寧ろもうされているかもしれん。明らかにピンポイントで狙ってくる奴がいるって噂ぐらいは既に広まっていることは確定だろうよ。

「そ、そんな…でも確かに最近あまり出会えていないような気がするわ」

『あーぅ!』

「間違いなく避けられてますって。猪突猛進で行くのもいいですけど、大人しい子ばかり出会うんですからそこら辺はちゃんと調整できるようにならないとですよ」

 自分で言っておいてなんだけど俺にも刺さる言葉だ……いつかやらかすことがあるだろうし、被害を抑えるか事前に対策できるものを用意しておかないと。ゴブリンの時みたいに知らぬ間に殲滅しちゃってましたとかじゃ他の人の迷惑になる可能性があるし目も当てられん。


「うう…分かったわ。せめて鎮静とかの付与が出来るまでは控えるようにするわ…どうにかして信頼を取り戻さないと!頑張って付与のレベル上げよー!」

『おー』

 オー!とフェルと一緒に気合を入れてるけど――元々の接触仕方がマイナスだったから、取り戻す以前の問題な気がするなぁ。




 ついでにいつかはアクセサリーが無くても普通に接することができるようにしないとって言うと、それは私が私じゃなくなるから無理と言われてしまった。俺の植物への情熱が無くなるようなものだと返されてしまっては否定できん!大事なアイデンティティだな!

『んむ~?』

「お前の辛い物への情熱と同じだぞ」

『ん!』

 なら仕方ないね!か…大分染まってきたなぁ。良いことか悪いことなのかは分からんが、個人的には全力で香辛料の栽培に着手してくれそうなので大丈夫だ、問題ない!まだ何も栽培できないけどな…本当に次の町とか行ったら畑借りられないか聞いてみよう。生産ギルドとかそんな感じのがあるでしょ。


「さて、野菜や果物は収穫したし柵も閉じた!早速お母さんのところに戻るわよ!」

「了解です!」

『あぃ!』

 畑の出口で戸締りの確認を終えたピリンさんから声がかかったので元気よく答える。あ、フェルは再びの肩車スタイルです。畑の端の手洗い場で手についた汁とかを落とした後に、まず慣れるために私がフェルちゃんと一緒に行きますと言ってきたんだけど…その態勢がおんぶだったのが嫌だったようで、スルスルと俺の肩にまで登ってきたんだ。なんか変なことされそうって言われた後のピリンさんの哀愁は何とも言えなかったな……これまでの積み重ね的に仕方ないけど。


「いやー楽しみですね!いったいどんな味がするんだろう」

「別にそこまで変なのはないと思うんだけど」

「変なのというか気になるものばかりでしたよ…」

 間違いなく他の場所じゃ中々出会えないものばかりだろうよ。大事な勝負時に使われる貴重なレモンや土地の状態を確認するために極少量を使うナス、さらに実が真っ白な育つ土地を持つだけで貴族たちのステータスになるブドウ。他にも色々と凄いものばかり植わってたもの……この村が隠し村扱いになってる理由の大半ってあの畑が原因だろ!


『んんー!』

「そうだなフェル。それも凄い物だよなー」

 嬉しそうにポケットから皺のある唐辛子を取り出すフェル…あれ、それって危ないやつじゃ。


【テリブルチリペッパー・品質7:モンスターでさえも手を付けることのない辛味を持つ唐辛子の変種。調理の際には換気に手袋等の防護が必須であり、調理の後顔を拭うなどの行為は絶対にしてはならない。食…用:フルーツを思わせる甘みや香りがあるが、その後に燃え盛るような辛味が襲い掛かってくる】


「やっぱそうだ…鑑定が食用かどうかどもった唐辛子じゃないか!?いつの間に余計に収穫してたんだ!マジックバッグに仕舞うから早く渡せ!」

「え?……テリブルチリペッパーじゃない!?早く仕舞って仕舞って!」

『んむ』

 違うお前のポケットにじゃない!

唐辛子って年々辛いのが開発されてますよねぇ…自生していたのがめっちゃ辛かったりとかも普通にあるので恐ろしいものです。


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