146話 権限と腹痛
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通行証ってのに心当たりがあるだけだったのに、出てきたのは村民証っていうナニカ違う物だった…さらに言えば管理者用っていうトンデモない物なんだけどどうすればいいんだ?とりあえず「あった」なんて言っちゃったし出すべきか?
『ん?』
「どうしたの固まっちゃって?フェルちゃんも心配そうよ?」
「ちょっと探していたのが違う物だったみたいで…これなんですけど」
取り出してみるとあの時に受け取った木片が現れた。やっぱこれなのか……何でもないようにフォルクさんは渡してきたからそのまま受け取ったけど、あんな軽々と渡すような物じゃないでしょこれ!
「合ってますかね?通行証じゃなくて村民証って名前なんですけど」
「これよこれ!1人でも持ってれば付随した人たちは通れる様になってるからこれで大丈夫ね!」
付随した人は通れる様になってるのか~――――フォルクさんこれ渡してきたの確信犯だな?
『う!』
「なんだ?この上の方にある石が気になるのか?」
『んぅ』
「確か不法侵入者が居るとこれが光るってのを聞いたような…聞いていないような」
あの後ノゲシやメトハギとかを見つけちゃったからあんま覚えてないんだよな。しかもその後にすぐフェニス山の伝説の話だったりクエスト発生が連続したりしてそれどころじゃなかったし。もしかしてこれも作戦のうちなんじゃなかろうか…いやいやさすがにそこまでは考えていないか?でも書類とかも用意してたもんなぁ。
「石…光る…それお父さんとかが持ってる管理者用じゃない!?」
「そうなんですよね。マジックバッグでも管理者用って書かれていたんで間違いないと思います」
「えぇ…それ村の中でも数人しか持ってないのよ。うちに来る領主様の代官に徴税官でも来客用のだし、その領主様でも普通のやつしか渡されてないって話なのに」
うん、嵌められたのは間違いなさそうだな…どうにかして普通のと交換できんかな?
『…んむぅ!』
こら、光る所を見たいって降りようとするんじゃない!
何とかして光るところを見たいと俺の髪や頬を引っ張って藻掻くフェルの足を掴んで降りられないようにしながら、隙をついて片手で柵の鍵を開いて畑の中にピリンさんを率いて入り込んだ…今の俺かなり面白い顔になってる気がするぞ?
「……ぶっ!それどうなってるのよ!」
アハハハ!と笑っているピリンさんからして変な状態になっているのは確定なようだな…右目の瞼がかっぴらいて良く見えるよ。
『むー』
「ほれ、もう入ったんだから諦めろ」
『む~~』
「それに好奇心で光らせたとなったらお仕置きが待ってるぞ?」
『ん!』
じゃあやめると。ついでに俺の顔を掴むのをやめてもらっていいだろうか?もうそろそろピリンさんの腹筋が崩壊してしまうぞ。
『あぅ』
「ようし良い子だ。お礼に今日の夕食は辛い物抜きだとウィーツさん達に伝えておこう」
『あぶ!?』
横暴だって?人の顔を好き勝手に弄った罰だと思いたまえ。幸い畑の周辺に他の人は居なかったけさ――――代わりにピリンさんがくたばってるんだぞ。
「も、もう無理…お腹痛い……」
『おぅ…』
「そんなわけで甘んじて受けなさい。明日の宴会で存分に食べるためとでも思っておけば我慢できるだろ」
『ん!』
よし、そうと決まれば明日の宴会に使うであろう野菜や果物達の収穫だ!いったい何をどれだけ使うのだろうか?なるべく色々な子を見たいから1つ1つの場所が離れていてくれると助かる…そうすれば通り道にある子たちも鑑定できるからな!
「ピリンさん!」
「な、なに?」
「早速収穫を始めましょう!今の俺なら疲れ知らずでたくさん作業が出来ると思いますよ!」
まるでハーベスターのようにガンガン進められる気がする…いや流石に盛りすぎだな。あんな爆速で収穫出来たらそれはもう人じゃない……いやこの世界ならスキルとかの組み合わせで出来るか?
「そ、それはう、うれしいんだけどー」
「どうしました?」
『む』
フェルが俺の肩からピリンさんを指さす。いや、腹を見ろって言ってるな?腹と言っても女性の腹とかをマジマジと見るべきじゃぁ――まだピクピクしてるな。
「か、かいふくするまでまってちょうだい…」
「あっはい」
ツボに入ると治まるまで時間がかかるタイプ。
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