143話 謎の布と奇縁
フェルへの説明で勢いのまま<記念品・異質な絆>と書かれたものを取り出してみたけど、今日一分からない物が出てきた…どう見ても緑色の布にしか見えないんだけど、素材か何か?
「ただ今回はきちんと鑑定のことを忘れていないぞ!」
さあこれは何なのか教えてくれ!
【奇縁者のマント・品質??:特異なモンスターや妖精達をテイムした者に授けられる装備の1つ。奇縁は奇縁を呼び、その者の周りではそれが普遍となるだろう。付与効果:??、??、??、不壊 ステータス:俊敏+2、知力+2、運+5】
マントかぁ…そりゃ確かに見た目ただの布だわ。あ、よく見たら端の2か所に金具っぽいのがあるしそこで留める感じっぽい。それにしてもまたアクセサリーな予感がするけど、ちゃんとした防具とかは出てこないんだろうか?
「俺の運が微妙だから防具が出てこないとかか?いやそれだったら装備する場所も被るか…」
『んむ~?』
「いやな、これマントなんだよ。またアクセサリーだと思ってな」
『あむ…んぅ』
ん?防具とかで被っていなくてそのまま強くなれるんだからいいんじゃないかって……確かに。マントなら今の初期防具の上に羽織るだけで良いし、目に優しい緑一色だから目立たない…俺の好きな色だしむしろ当たりな方なのか?少なくとも変に一部の装備だけ奇抜なものになるよりかはずっと良いかもしれん。
「今一番欲しい俊敏も上がるみたいだし、その時点で当たりだけど。ついでに知力と運も上がるっぽいし」
ステータスについては満点と言えるだろう。種族的にあまり高くない俺の俊敏を補えるし魔力系に関係しそうな知力も上がる。それにレベルが上がっても1しか増えない運が5も増えるってのが大きい――まぁ運が何に関係しているのかはさっぱりだけど!
『むん…』
「そうだな、フェルは運低いしどうにかしたいな」
『んむ!』
どうやらこの反応を見るに結構大事なことっぽい?レアドロップとかそこら辺に関係しているのだとしたら掻き集めたいな。なんせ高ければ高いほど質のいい野菜とかが収穫できる可能性が上がるかもしれんし。
「運が上がるアクセサリーとはまた珍しい。こうなると付与の方も期待できますが…」
「あー、それなんですけど。不壊以外のが分からないんですよね」
しかも今度は3つも分からんと来た……絶対このマントの名前にもなってる奇縁ってやつが関係した付与がされてると思うけどな!そして不壊がデフォになってきてる。間違いなく壊れないってのは良いことなのに余りにも出てくるから麻痺してきたよ!
「ほう、因みに幾つあるなどは分かっておりますかな?」
「ええ、ほかに3つ付いてるみたいです。後は品質も不明ですね」
「となると相当に珍しい物みたいだね。まぁ、少なくとも運が上昇するようなアクセサリーで陳腐な付与だったりはしないだろうさ」
「ま、まぁそうですよね。名前が奇縁者のローブというのなので縁に関係しているとは思います」
「奇縁ですか。フェル君に出会えた事によって与えられた物としてはふさわしいものですね」
『ん~ぅ』
ただ普通に山の中で孵れていなかっただけだけどなと言ってるけど…あの山は普通じゃないから。どこまでも特異な山だからな?――なんせフェルがもう山にいないのに未だに燃えてるんだからあの山。チャコールトレント達が元気すぎるのよ……いや元気というか必死に抗っているというか。
もう少し経てば吸える魔力がないから回復できなくなって倒れるとは思うんだけど、それでも炭が残るだろうから延焼の可能性があるし地面の下で燻ってる火種だってあるだろう。山火事というものの力を甘く見ていたのかもしれん。
実際最初は甘く見て汗びっしょりで逃げ帰ってきたしな!
懐かしの無謀入山(40話)。
因みに記念品の別枠などは結構あります…今回のユニークな絆だとベルトや靴、他にも杖や指輪といった感じです。
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