130話 味の違いと活用
紅茶を硬水で入れるので思い出したけど、イギリスでは水は硬水が多いからってそれ用にブレンドされていたりするんだっけ?1回リアルで硬水を買ってきて入れてみたことがあったけど、透明感がなくなるぐらい黒くなったりして膜も出来たんだよな……なんじゃこりゃあ!?ってなったけど、牛乳を入れて飲むものらしくやってみたら確かにコクが強くて美味かった。
ただ見た目が物凄いのよ…そんでカップに何か残るんだ。コーヒーもその後に消費のために入れてみたけどあの有様だったし。
試しに自分のカップにも入れて飲んでみるが、確かに大分マイルドな感じがする。なんて言えばいいんだろう、平均的と言えばいいのか突出した物が無いと言えばいいのかそんな味わいだ…ただ余韻は長い気がする。香りも甘さは伴ってるけど弱めだな。
「う~ん、確かに悪くはない」
『んむ!』
「お前も飲みたいと…ほら」
『んぐっ…ふむ』
普通と…植物系の妖精が言うんだから本当に可もなく不可もなく何だろうな。
「といっても食後には良いけどね」
「ええ、強すぎるものは食事の余韻を殺してしまいますから」
「そういって頂けると助かります…」
アクアのギフトがより欲しくなったモルトであった。
その後お代わりのクリームパスタも完食し付け合わせのスープにサラダも綺麗に平らげご馳走様をしたモルト達は、フォルクにアクアで軟水を用意して貰って新たに淹れたハーブティーを楽しんでいた。茶葉を余分にマジックバッグに入れておいて良かったぜ!ナイスだ目分量で作りすぎた俺よ。
「こっちの方がニシヨモギの香りが出ている感じがしますね…」
「だろう?」
『ん!』
フェルもこっちの方が良いと。本来の味わいってことなんだろうか?
【ハーブティー・品質3:乾燥や焙煎をした植物の花や葉、根等をお湯で抽出したお茶。日頃飲み続けると効果を発揮するものやすぐに出るもの、飲み続けると悪影響のある物もある。飲用:ハーブの苦みに少しの甘みで後味がスッキリしており、少し独特な甘さと爽やかな香りがある。体を温める作用有】
……品質は同じなのに鑑定の結果が違うな。プロングさんの錬金もそうだけど料理でもこんなに違いが出てくるもんなのか。そりゃ確かに水の違いは味の違いってのは知っていたけどさ、まさかあの時考えていたコーヒーの事が後々出てくるとは思わないじゃないか…
『んむぅ』
「でも飯と一緒に飲むのならさっきの方がいいと。まぁ主張は強いかもしれんな」
スッキリはするんだけど、香りとかが強いから軽くつまめるクッキーとかと合わせたい感じなんだよ。肉とかと合わせると変なえぐみみたいなのが襲ってきそうでもあるし…ハーブティーってやっぱ難しいな。だからこそやりがいがあるんだけど。
「さっきも言ったけどその通りだったろう?」
「はい!村の水道水の方が食事には良さそうですね」
「結局は使いようなのですよ。先ほどのハーブティーも飲みやすいというのもありますが、癖の強い肉を煮込む際に少し入れるとかなり良いと思います」
「あー、そういう使い方もありましたね」
実際沖縄ではニシヨモギをヤギ汁の臭み消しに加えたりするんだっけか……あれ、そういやニシヨモギってヨーロッパみたいな場所に自生してたっけか?もしやウェンスで西だからってだけで安易に設定されたんじゃ…チュートリアルエリアだから多少馴染みのある植物を生やしてるとかだろうか?だとしたら何で普通のよもぎじゃないのかって話だけど、第1や2エリアに生えてるのかね。
「そうなると他の場所でも採取が楽しみだなぁ」
『んむ?』
「これからの冒険も楽しみってことだよ。色々食べてみたいだろ?」
『ん!』
よし、それでこそ飯妖精だ。
西だからニシヨモギだなんてそんなわけ……実際の自生地は西日本からインドぐらいまでです。
イギリスは基本ミルクティーなので、ストレートで頼むときはブラックと言うそうで…確かに硬水で入れると赤茶色というより濁った黒ですが。
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