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M・C・O 植物好きの道草集め  作者: 焦げたきなこ
第3章 村の宴会
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117話 隙間時間と延焼防止

 ドラゴンステーキ…あのドラゴンの肉だよな?しかも恐らく山でフェルが追突したワイバーンじゃなくて、もっと上のやつ。そんな肉を手軽に出さないでくださいな……いやまぁ竜が好きで更に戦うのがフォルクさんの趣味的なこと言ってから、それなりの数戦ってきて肉とかもあるんだろうけどさ。

「味はどうだったんだ?」

『ふやぁ~』

「めっちゃ美味かったのね。ならなんで食べるのやめたんだ?」

 そんな蕩けた顔をするんなら気に入ったんだろうし…結局はなんでも食べそうだな。そのうち苦手なものも出てくるかな?


『んやぁ…わーぅ!』

「美味いのは間違いなかったけど、せっかくなら竜の肉はワイバーンの肉を最初にしたい?成程?」

 恨みが深いなぁ…そういやあのフェルに頭突きか何かされて逃げていったワイバーンはどこに行ったんだろうか。帰ってくるとかないよな?もう魔力が山に流れていくのはないんだし…いやあれ自体が吸う可能性も……流石にないか。

『むぅ?』

「あぁいや、お前がぶつかったワイバーンはどこ行ったんだろうなって」

『んぬぅ~や!』

 攻撃した後すぐに引っ込んで俺にぶつかってきたから分からんのね。あの時の衝撃忘れてないからな?他のゲームでロケット生肉が突っ込んできたのと同じ衝撃だったし。


「何時になるかはわからんけど、1つの目標としてドラゴン退治を視野に入れるか」

『ん!』

 やる気になってくれたようで何より。ただその前に色々と準備が必要だろうなぁ…武器にスキルに回復用にライフポーションにマジックポーション。あ、ヒール草の採取をしてないな。

「となると錬金用と飲食用で集めておきたいな…まだ3時になったばかり」

 フォルクさん達が起きてくるまで時間がまだあるし、どうせならフィールドに出るか?この時間帯だとまだグラスウルフが跋扈してるだろうけど、レベルは上がってるしフェルだっているから問題なく採取できる気がする…なんだったら採取中はフェルに周辺を浮いて偵察してもらえば良さそうだ。


「よしっ、フェル!」

『んぁ?』

「村の外に行くぞ…野草集めと狼狩りだ!」

『!…んー!』

 戦いだーと喜びながら、伸びをして体をほぐす。まだあくびが出てるけど大丈夫か?

「ついでにゴブリンを見かけたら容赦なく焼いてよし!」

『あぅ!』

 大きくコクンと頷いて手を突き出す動作を繰り返す…本当にゴブリン嫌いなのは妖精全体の認識なんだな。




 村の中だと飛べないフェルを肩車し、部屋の外に繋がるドアの鍵を開け外に出て鍵を閉めなおす。その後はまだ暗い村内を歩き、他愛無い会話をしながら門をくぐりフィールドにやってきた。

『んぅ?』

「もう飛べるぞって?いや、こんなノーマ草が道の横で密集してるところで火で飛んだら燃えるだろ」

『ん~~やぁ!』

 盛大に燃えるだろうねって…わかってるなら言うんじゃありません。

「村まで延焼したら大変なことになるだろ。一先ず村に入れて貰えなくなるぞ?」

『!?。んや!』

「嫌なら絶対にここらで飛んじゃだめだからな。バーンベリーも今は山の麓でしか取れないんだから」

『ん!』

 頭の上で敬礼をしたようなので良しとしよう…たぶんここら一帯燃えたとしても、落石をどうにかした結界やらで村は大丈夫だろうけど常識的によろしく無いからな。


 更にフィールドを進み、ノーマ草が無くなり前方がだんだんと開けてきた。

「よし、ここまで来れば大丈夫かな?フェル、飛んでもいいぞ」

『んむ…とぁ!』

 肩車から起き上がったかと思うと、ぴょんと飛んでそのままの勢いでジェット噴射を出し浮遊を始めた…それはいいんだが、肩はともかく俺の頭を踏み台にするんじゃないよ。


「にしてもあれだな」

『ぬ?』

「めっちゃ目立つ」

 音自体はそんなに大きくないんだけど、火で飛んでる関係上フェルの周囲だけ異常に明るい。

「それもう少し抑えられんか?」

『んむ』

「それが限界ね…仕方がないこのまま行くか!」

『ん!』



 ――ただ、この状況でグラスウルフは襲ってくるんだろうか…

傍から見ると激しく燃える火の玉。


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