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M・C・O 植物好きの道草集め  作者: 焦げたきなこ
第2章 生まれたての妖精
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105話 道中と誘導

イメージは運動会の行進。

本日から投稿時間を10分早めました…時間がきっちりしていたほうが良いのかなと。

 ピリンの機転?により穴に埋まったパネットがすぐに戻ってきたが、これ以上面倒ごとが起こるのは御免だというフォルクとモルトにピリン3名の連携により迅速にこの場を後にすることになった…具体的にはこのままだと崩れるどころか山の一部がなくなるんじゃないかという危惧からだ。


「俺は既に余波を受けましたし」

『ぷふぅ〜♪』

なんの事かなと下手な口笛を吹いてるがお前の事だぞ。見に行ってくれと言った俺も悪いけど、全力ジェットで顔に飛びかかってきたから首がグンッってなったわ!


「ったく…被害が拡大する前に行きましょう」

「あくまでも最悪の想定ですがね」

「できるのが予想できる時点でアウトだと思います!」

「お母さん村の外での兎狩りでゴブリンが邪魔をしてきた時に、あのお玉でゴブリンごと地面を割って水が噴出したことがあるのよね…あれでも力加減を少し間違えたってだけだそうだし」

 言える感想が流石破壊王としか言えん…ゴブリンが減ったこと自体は悪いことじゃないけど、同時に起こった事がよろしくない。水が出てくるって下手すりゃ岩盤割れてるぞ?


「どうしても料理時以外の制御が上手くないというか…長い時間をかけても矯正が出来なかったのですよ」

「段階はあるのだけど、その段階が飛び飛びなのが問題なのよね。私に受け継がれなくてよかったとは思うけどー」

「細工でそれだったらバッキバキに壊しちゃいそうですね」

「継がなくてよかったと思ってるわ…本当に」

 切実だ。まぁ、そういうところは父親であるプロングさんの物を継いだんだろう。ただスキルって親から幾つか受け継ぐって話だし、ピリンさんが破壊王とか持ってる可能性も…デザートとか作ってるし料理スキルを継いだんだろう、きっとそうだ。


『やー!うー!』

 後ろからフェルのこっちー!まっすぐ進んで―!との声が聞こえてくる。それというのも。


 パサッパサッ!


『あぅー!』

 両手に小さな旗を持って誘導してもらっているからだ。


「降るのに夢中にならずに、ちゃんとこっちを見ておくんだよ!」

「そんなに降らなくても大丈夫よ~」

 フェルが誘導しているのはウィーツさんとパネットさんの筋力特化のお二人…というよりウィーツさんも監視兼抑え係なのでパネットさんだけだな。流石に幼く純粋な妖精が誘導すれば大人しくついてくるだろうとはフォルクさんの弁で、実際それなりに大人しくついてきてはいる……まだメープルの樽が残っているかもしれないと、たまにパネットさんが戻ろうとする――が。

 ピーッ!ピュイー!


『んむー!』ピィー!

「あ、あら~?」

「懲りないねあんたも…」

 その度にフェルが近づいて首からかけた笛を鳴らして道に戻し、ウィーツさんがあきれるという事態が発生している。子供の遠足か?先導してるのが子供でついてきてるのが大人っていう何とも言えん感じだけど……あの反応からして無意識に戻ろうとしてるってのも本能的で子供っぽい。若干姉ちゃんを見ている気分になるんだよなぁ。

「というか、ピリンさんは何で旗と笛なんて持ってたんですか?」

 あの2つは後ろの方々がどこかに行かないように見張ってくれとフェルにお願いしていたら、良かったら使って頂戴なと渡してくれた物だ。なぜ持ち歩いていたんだろうか?


「笛は場所を伝えるのに便利だから持ち歩いてるのよ。霧とか森に入っても音なら何処にいるか伝わりやすいでしょ?」

「ああ確かに」

「場合によっては生息するモンスターに気付かれる可能性がありますが、逆に魔除けにも使えますからな」

 クマ避けの鈴と同じ使い方ってことか。こっちだと獲物がいるって教えることにもなるから気を付けなくちゃいけないってのが怖い所だ…下手すりゃ盗賊とかも襲ってくるかもしれんしな。


「それで旗は?」

「旗は……もし妖精に出会えた時にデザートの上に刺したりして興味を持たせられないかなーって」

「成程。因みに使ったことありますか?」

「いつも突っ込んじゃうから無いわ!」

 ダメじゃねぇか。

呆れたような感じですが、やってることはモルトも大体同じである。


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