10話 スキル選定と無記名
何気に一度も耕司から発せられていなかった言葉。
スキル取得部分に鑑定魔法やテイムの消費ポイント等について追加しました。
そして心得スキルのレベルを無くしました…
若干ウィンドウから不満を感じた気がするが、こんなに素晴らしい種族を選んだのだから気のせいだろうとスキル選びに移ることにした。
「これまた種類があるな…」
『初期ポイントが10…12ポイント付与されているから(2ポイント多いけど、精霊様の加護のお蔭かしら?)その範囲で選んで頂戴ね!ついでに言うとこの初期ポイントはさっきの場所とこの空間以降は消滅しちゃうから気を付けてね。かなりの種類があるはずだから、あなただけの構成を作るのよ!』
「星の数ほど広告で聞いた気がする」
スキルには剣術の心得や弓術の心得といった遠近戦闘系、火魔法や風魔法といった魔法系と漁業や裁縫の生産系と目白押しであり、さらには自己強化用のアクティブスキルとパッシブスキルもある。種族によって消費ポイントは変わるが、更に検査を受けていた場合でも変化する。
「あれ、土魔法は勝手に取得済みになってるな」
『土龍人だからじゃない?そんな名前なのに土魔法を覚えてないとか、名前負けにもほどがあるわよ』
「それもそうか。どちらにせよ取得予定だったから、ポイント消費をしなくてラッキーじゃん」
ラッキーどころか相当に珍しいのだが、そこはまぁ置いておくとして。
『ねぇー何か面白いスキルはないのー?あたしにも見せて―』
「見せてはやるが、変なスキルを取るつもりはないぞ。ほれ」
若干不満げなシーズに向けてウィンドウの閲覧だけを許可した。
『ほうほう。この修羅とかいいんじゃない?戦闘が続く限り力はアップするスキルよ』
「俺は農業がしたいんだから戦闘スキルは最低限でいい。それよりもだ」
<農業を選択しました>
<採掘を選択しました>
<農具の心得を選択しました>
<採掘道具の心得を選択しました>
<水魔法を選択しました>
<無魔法を選択しました>
<採取量アップを選択しました>
<採掘量アップを選択しました>
「まずはこんぐらいか」
『1ポイント消費のやつを取ったのね』
「やけに多かった…土龍人だからってのと、あの精霊の加護があるからか?」
『流石精霊様!…ってなんで採掘系も?1ポイント消費とはいえ3つもとるなんて』
「リンや石灰とかは肥料になるからな」
『ああ…そういう理由なのね…』
どこまでも農業が主体の男。
『それじゃあ無魔法は?』
「なんか名前がかっこいい」
『えぇー…』
そして絶賛中二病発症中でもある。光とか闇よりも何故かかっこよく感じる元発症者の皆様もいることでしょう。
「後はなにするか。こっからは2ポイント以上使わなきゃいかんから慎重に考えんと…鑑定は欲しいけど、4ポイントも使うのはなぁ」
『錬金とテイムとかどうかしら?錬金は土に栄養があるものが出来そうだし、テイムは仲間にしたモンスターが一緒に戦ってくれたり作業を手伝ってくれるわよ?これも4ポイントの筈なのに2ポイントに下がってるし』
「確かに。自分のオリジナル肥料づくりに仲間との農作業か…素晴らしいな」
固形に液体…いや錬金で品種改良的な物もできるんじゃないだろうか?それに、仲間にしたモンス達と畑を耕し果物を収穫する光景のなんと牧歌的なことか…なんにせよ夢が広がるなとニヤついた顔で
<錬金を選択しました>
<テイムを選択しました>
『慎重にって言ってなかった?』
「使えるようになるのが楽しみだな」
『ニヤニヤ顔がきもいわよ』
「やめてくれる?ストレートなのが一番傷つくんだぞ」
まだまだ純粋?な今年から高校生の男子です。
『はいはい。これで丁度12ポイントだけど決定でいいの?』
「こんなもんだろ。心得も農具だけじゃ心もとないと思って2つとったし」
『道具系の心得って作業での器用度に関するものが殆どなんだけど』
「十分だろ」
『そんなわけ…ありそうね』
スキルを使わずとも、ゴブリンを的確に首狩りするような男であると思い出したようだ。
一応構成に問題ないかを確認し、ヨシ!となったので決定ボタンを押したところで
<ステータスの必須項目が抜けています>
と出てきてしまった。
「必須項目?」
『何かあったかしら…試しに表示させてみてくれる?ただステータスっていうだけで大丈夫だから』
「了解、ステータス!」
すると
名前:※※※ 種族:土龍人 Lv1
性別:男
ジョブ:ノービス Lv1
HP:25 MP:30
筋力:12 頑強:15 俊敏:8
器用:10 知力:12 精神:10
幸運:20
ギフト:【簡易鑑定】
スキル:【採掘道具の心得】【農具の心得】【土魔法1】【水魔法1】【無魔法1】【テイム1】【採掘1】【農業1】【錬金1】【採掘量アップ1】【採取量アップ1】
称号:泉の精霊の加護
装備:精霊花の腕輪
このような表記が現れた。
「やけに運が高いな」
『他も俊敏以外は平均かそれよりも高いわね。流石特殊種族』
俊敏が平均以下ってことは、10~12ぐらいが平均なのか?
「そんで…なんだこの名前表示」
『なにかしら…まるで何も決まっていないみたい』
「確かに。だが決めていないなんてことは――」
『「……」』
『「決めてなかったな!」わね!』
若干チートじみた感じですが、最強になったりとかはございません。
修正:サブジョブが残ったままでした…
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