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1.渇望していたんだ

この世界は外の世界と少し違っている。


 命は世界のどこかにある暗がりの洞窟の奥に眠っていて、月光が一番輝く満月の日にやってくると言われている。月光に誘われて出てきた命は世界に着地すると早速活動を開始する。


「まずは自分を構築しなければいけない」


 誰に命令されたわけでもないのだけれど、そうしなければいけないことは何となく知っている。だから命は材料を探すことになる。でも本当は探す必要はあんまりなくて自然とそれは呼び合うようにくっついていく。何を使って自分を構築するかは決まっているようで決まっていない。だから命によって差が生まれてくる。


「身につけるものでその結果、植物になるか動物になるか、それとも人間になるかが決まっていく」


 命が人間になるために必要な材料の中で最も重要なのが「世界の認識」である。これを掴むと自然と命は人間に変化していくというよりも、人間になるしかなくなる。だからその材料を掴んだ私はそのまま自然と人間として自分を構築していくことになった。


 近くに有った土とか水、空気とか火とか熱とか冷たいとか。そういうのを手当たり次第にかき集めて体を作っていく。作っていくとだんだん自分の中にエネルギーを感じるようになってきて、それが何か遠い空に輝く星々と同調していくように感じた。


 そのくらいの時期になってくるとあるメッセージが頭の中に届くようになる。


「21歳までに旅立ちの準備をしてください。それに間に合うように」


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