本当の敵
SBUに期待される役割と、アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズに、期待される役割は当然異なる。部隊の規模も装備も異なるからだ。単純比較は出来ないが、海上通常戦力の排除出来ない特殊事案に対処するという点においては、共通していると言えるだろう。
アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズは、実績も、それなりの歴史がある。一方のSBUは設置されて約20年と日が浅い。その為、目立った活躍や実績はない。勿論、ネイビーシールズやSBUが頻繁に登場する様な国際情勢というのも、考えモノではある。
しかし、一度出動すれば、任務を完了するまで"仕事"をきちんとしなければならない。残念ながら訓練と実戦は別物である。こればかりは、場数を踏むしかない。実戦を経験していない特殊部隊は、言うなれば"張り子の虎"である。本物の"タイガー"になる為には、修羅場を乗り越える必要がある。まぁ、その為の訓練であるのだが。
日本もアメリカも、海に面した海洋国家である。特に日本は中国やロシアに朝鮮半島と言った軍事大国に囲まれているだけに、海上の実力組織である海上自衛隊に、特殊部隊が存在する事は大変な意味がある。
海から侵入して来る脅威に対抗する為には、それ相応の備えが必要である。脅威はテロリストや不審者だけとは限らない。国家に所属する正規兵の中にもスパイがいるかもしれない。これも立派な脅威だ。SBUにとってはいずれにしても、両者が排除の対象となるのは否めない。
彼等の小銃が火を吹く時、それはきっとそう遠くない第三次世界大戦の始まりを告げる事になるのかもしれない。いずれにしても、平和である事が何よりも大切だ。




