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黒い桜~The black cherry blossom ~  作者: 佐久間五十六


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大物ルーキー

 赤村や青野も座学は苦手だった。体を動かす訓練には付いてこれたが、語学や専門知識となるとまるでちんぷんかんぷんだった。それでも、SBUの一員として活躍する為には、体力馬鹿であってはいけない。分かってはいるが、文武両道が彼等の目下の課題であった。それでも、毎日の様にやっていると、理解力は高まるもので、馬鹿は馬鹿なりに成長を見せた。

 言い過ぎかもしれないけど、二人は次世代のSBUを担うエース候補だからだ。エリートではないが、持って生まれた才能は誰しもが認める事である。射撃の腕や潜水の腕前は信じられない程の上達ぶりを見せていたおり、今や部隊でも一、二位を争う程になっていた。大物ルーキーの片鱗を見せてもいたとでも言えそうだ。

 元々のセンスは悪くない。きちんとした教育の成果で、才能に花が咲き始めたと言える。小銃の組み立て方や水路潜入はお手の物であり、戦闘スキル面では井口2佐や栄田3佐の信頼を勝ち取っていた。無論、まだまだ磨くべき事は山の様にある。これはSBU隊員として、ようやくスタートラインに立ったに過ぎない。

 それは青野も赤村も、理解している事であり、このままでは中途半端に終わってしまう事は、目に見えていた。折角、海上自衛隊のトップレベルの部隊に配属になったのだから、せめて隊内にその名が轟く位の存在には成りたい。それは、野望と言うよりは、功名心と言えるモノであった。

 二人の成長は、これから加速度的に上昇していく事になる。だが、おいそれとすんなりとは行かず、二人を待つのは今以上の修羅場である事が予想される。

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