日本国民の知らない海上の特殊部隊=SBU
SBUとは言っても、所属は海上自衛隊にある訳で、特殊部隊員だから何をしても良い事には、ならない。当然法律や憲法の範囲内で運用されるものである。シビリアンコントロールの観点から言っても当たり前の事である。
しかし、世間のイメージとは解離している部分があるのも事実である。映画やドラマに出て現場の独断的な偏見を持たれる判断があるのは、事実だ。事件解決に自衛隊が登場する事がない訳ではない。
しかし、SBUはドラマに出て来る様な警察、消防とは、対処する相手のレベルが全く違う。武装した海上テロリストと、行きずりのナイフと拳銃を持ったヤクザでは、大違いである。
実際のSBUは、現場だけの判断で動く事は、まずない。必ず指揮している隊長は、その上の指示通りに動く。無論、現場判断で動く事もイレギュラーだがある。だが重要な決定は、市ヶ谷の防衛省と首相官邸から決定は下される。
TVドラマでSBUが描かれるのを見たことはないが、現場とは解離している物と判断して良い。SBUの存在は、そもそも、メジャーではない。メジャーではないからこそ、日本にも欧米型のそれに近いレベルの特殊部隊が存在するという事は、日本国民にとって、マイナスの事ではないだろう。むしろ、それを知っておく事で、国民的レベルでの自衛隊への理解も進む。
東日本大震災を継起に自衛隊への理解は進んだが、まだまだ知られていない事があるのは、事実だ。理解を深める事により、自衛隊が、何故必要なのかを知る。そう言ったプロセスを踏まなければ、憲法を改正して自衛隊を国防軍にした所で、問題は全く解決していない。その本質も変わらないだろう。




