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黒い桜~The black cherry blossom ~  作者: 佐久間五十六


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海路から来るミクロ的なリスク

 だが一点、陸上の特殊部隊とは異なる点がある。SBUは言わずもがな海上の特殊部隊である。足元が不安定な状態での任務が陸上の特殊部隊に比べると格段に多いのである。高速機動艇の上からテロリストを制圧しなければならないし、海上に目標がある事だってある。

 足元が不安定な状態での射撃は言うなれば、台座の固定されていない大砲を射つようなものである。それだけにハイレベルな射撃の腕が求められるだろう。地上とは条件が同じではないという事は、それだけの困難を伴うものでもある。勿論、そのような状況下で戦える様に訓練して行くのは当たり前である。

 SBUの存在意義というのは、通常ならば移動するのさえ困難な水中(海中)においては、地上にいる以上の時のようなパフォーマンスは難しく、それでも尚且つ地上以上のパフォーマンスが求められる。日本という国家の地理的条件を考えた場合に、脅威として流入するのは海路か空路しかない。大陸と陸続きにはなっていない為、陸上兵力を過度に配備する必要はない。

 空路に関しては米空軍と航空自衛隊の守備範囲であるから、海上自衛隊としては、半分お任せで良いという状況が理想だ。そこで悩みの種は海路である。大きな軍艦を伴っている場合には、海上自衛隊の護衛艦隊が対処する事になる。

 しかしながら、テロリストは小型船舶でも平気で来る。そういう特殊な環境下における防衛体勢は、軍艦や迎撃ミサイルだけでは不充分であり、ここでSBUが求められる事になる。そういったミクロ的なリスクに対して、対処するのがSBUの本質であるとも言えるだろう。海路を通じてやって来るのは、何も空母や潜水艦や駆逐艦だけではないのである。その発想からSBUという海の精鋭が生み出される原点は生まれた。

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