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黒い桜~The black cherry blossom ~  作者: 佐久間五十六


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最後の砦

 自衛隊にも体力テストはある。等級によって別れていて、一級が最高ランクである。勿論、体力テストで立派な成績を収める事も大事だが、SBU隊員のように特殊な環境下で、特殊な任務につかなければならない人間達にとっては、数字として残る成績よりも、数字に残らない忍耐力や、集中力や気力といったものの方が重要である。

 それに加えて、ある一つの能力が優れていれば良いという訳でもない。SBU隊員は、全ての分野で、ハイレベルな結果を出す事も求められる。

 中学校の定期テストの点数で考えるとしよう。国語、数学、理科、社会、英語の5科目500点満点のうち、400点が合格ラインとしよう。一般隊員なら、50・80・90・90・90点でも400点に達するから、合格ラインの400点には達しているから合格だ。だがSBU隊員は、オール80点以上の成績で400点以上をとるバランスのとれた得点配分で合格を取るしかない。

 得意・不得意を作らないのもSBU隊員の宿命である。万能な人間になれ。早い話がそういう事である。任務の特性を考えると全員がハイレベルで安定している実力を持っている方が、指揮官としては運用しやすい訳である。

 何故、このような複雑な要求がされるのか? 答えは単純明快である。SBU隊員が動員される状況というものが、明らかに喫急の状況下で、SBU隊員が最後の砦になるからである。そもそも、自衛隊は一般国民や国益を守る存在である。その自衛隊員の中から選抜されたSBU隊員がお手上げという事は、日本人にはお手上げという事になる。

 SBU隊員というのは、それだけハイレベルな集団なのである。日本で海上任務についている部隊としては、SBU以上の組織は存在しない。仮にそれを上回るシークレットコマンドがいたとしても、現状日本においては運用出来る法体系が存在しない。憲法9条に抵触しないギリギリのラインで、SBUは運用されている。

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