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黒い桜~The black cherry blossom ~  作者: 佐久間五十六


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抑止力としてのSBU

 SBUの様な特殊部隊にはそんな最低レベルの隊員は選ばれないが、そこを3ヶ月の教育課程で見極めるのは、教育隊の腕の見せどころである。

 その中で、魚住田1尉の様にトップを走り続けている人間もいれば、体力では勝負はせず合格点だけ取っておいて、別の分野で活躍している人間もいる。学校と似たような所があるのは自衛隊も所詮は人間の集まりであると言える。

 上位にいる人間と下位に甘んずる人間。それは、SBUでなくても船乗り(ボースン)でも、他の部隊でも同じである。それが目立つか目立たないかの差である。SBUは、創設されてまだ20年程の歴史が浅い部隊である。世間の認知度も極端に低い。モチベーションを上げる日のあたる部隊ではないかもしれない。

 しかし、もう、10年、20年すれば、SBUの認知度も上がるかもしれないし、出動して成果を挙げて来るかもしれない。逆にそんな事は全くなく、日陰者のままかもしれない。それは、誰にも分からない。それでも、必要がある部隊だからこそ、存在する訳であって、何も起きないから備えておかなくても良いという事ではない。

 むしろ、抑止力として核兵器を持つという様な理論と同じで、抑止力としてSBUを持つという事は理論としては、同質のモノがある。何が起きても良いように、備えておく必要があるのは変わらない。SBUという部隊が必要のない世界になるならば、それはそれで結構な事だ。もし、仮に必要ならば実力を見てみる必要はある。

 ただ、彼等が任務に出動するという事は、結局の所彼等SBU隊員を命の危険にさらす事でもある。これは全自衛官に言える事だが、彼等SBU隊員だって自衛官である以上、彼等が任務で死ぬ事は、危機感として持っている。そういう事を分かった上で自衛官を語るべきであり、そんな事も分からずに自衛隊を語らざるべからず、であると思う。

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