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黒い桜~The black cherry blossom ~  作者: 佐久間五十六


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教育課程

 体力自慢が揃っているSBU隊員の中でも、C班班長の魚住田一尉は別格だった。走らせても、泳がせても、何をさせても彼の上を行く人間はいない。SBUのレベルで手が出せないとなると、約4万人強いる海上自衛隊の中で最強と言えるかもしれない。

 そんな彼も今年で35歳である。プロスポーツの選手と比較しても、所謂ベテランの域にあたる。体力のピークと言っても過言ではない。魚住田一尉にも当然体力の衰えは来る。それは魚住田一尉だけでなく平等に来る。彼の天下もここまでか?

 自衛隊には体力テストというモノがあり、それによって体力レベルを計るという事が出来る。それを定期的に行っている。40代、50代の佐官クラスの幹部と20代、30代の現役バリバリ現役下士官や兵士や、防大卒の若い士官では比較にならないが、若くて精強な部隊を維持する事が、自衛隊だけでなく世界的な軍隊の常識になっている。それを踏まえれば、おっさんは引っ込んでろと言いたくなるが、面白いもので、ベテランの下士官は軍隊には必須であり、貴重な存在である。銃を持つだけでへとへとになってしまう民間人のような体力しかない若い隊員は、とことん鍛えられる。

 少なくとも、将から二士まで自衛官として制服を着ている以上は、年齢に関わらず一定程度の体力は必要である。腕立て伏せ、腹筋、スクワット、25メートル泳法、とにかく現場の人間は、筋肉バカ位の方が調度良い。士官、将官クラスの人間はそこまでは求められない(なぜなら、若いうちに相等鍛えているから)だろう。

 よく、自衛隊の訓練はきついのかと聞かれるが、全員が出来る様になります、泳げる様になります等と言うが、それは一般隊員の最低レベルの話であり、より高度な教育課程を修了した後の専門的な部隊配置になってもそんなレベルでは困る。部隊の運用やどういう部隊に配属されるかにもよるが、教育課程の3ヶ月というのは、自衛官としての最低レベルに引き上げるモノであり、個人の長所を伸ばすのは、部隊に本格的に配置されてからという事になる。

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