自衛隊創設以来のポリシー
小銃の扱い方に関しては、自衛官ならばどのコースで入隊しても、みっちり教育される。基本的な動作は勿論、銃の組み立て・分解も、教育される。それが出来て初めて自衛官として一人前になれるステップの1つをクリアするからである。
小銃の扱い方は、慣れれば大した事はないのであるが、慣れるまでには一定の時間を要するものである。部隊で小銃を扱わない様な職種であったとしても、まずは、小銃の教育・訓練を受ける。これは、自衛官たる者いつ何時小銃を使う事になるか分からないし、何が起きても小銃が使えなければならないと言う自衛隊創設以来のポリシーのようなもので、今もそのポリシーは、各部隊に引き継がれている。
小銃の組み立ては早い者で5~6分、分解も5~6分平均でかかる。このくらいの早さで組み立て・分解を行える様になれば、熟練の域と呼べるかもしれない。戦場で仮に小銃が故障しても慌てないで良いようにという配慮が為されている。組み立て・分解によって、ある程度の故障ならば、自分で直せたり、応急処置を施せるようにもなる。
そして、弾の残弾数の考慮の方法も教わる。実戦で持っていけるマガジン(弾数)には限りがある。補給を受けるまでは、弾はゲームと違って無限ではない。弾数が無くなるその前に、有効な弾の使い方を教わるのである。戦場で、弾数0の小銃など銃剣以外に利用価値の無い"お荷物"である。隊員は各自常日頃から、残弾数を気にする癖を体に染み込ませ、いつ作戦に投入されても良いように準備しているはずである。
小銃1つをとってもこれだけの注意をしなければならないのである。たかが小銃とたかをくくっていると、その小銃に痛い目を見る事になるから、要注意である。