89式小銃
近代戦を戦うとなると、やはり装備品も充実している必要はある事は言うまでもない。自衛隊の武器のほとんどは、国内で生産され、海外の武器からライセンスを取得した所謂ライセンス生産したものが、ほとんどである。だからと言って自衛隊の装備品のクォリティが劣っていると言いたい訳ではない。
寧ろ、日本は海外に誇るべき兵器開発能力を保有しており、海外兵器の主要装備品に勝るとも劣らない武器を作り出す技術を持っている事は事実である。その中で、最も成功したのが小銃開発である。その中でも最も成功した傑作が89式小銃である。日本陸軍の38式歩兵銃に始まり、89式小銃の様な優秀な小銃の開発に成功した実績のある日本が、自衛隊に変わってもその高い技術力は衰えなかった。海上自衛隊が主に使っている64式小銃や、89式小銃に変わって、30年ぶりに刷新された20式小銃と言った優秀な小銃の開発に成功し、標準装備としている。
SBUの表向きの正式採用銃は、89式小銃になっている。表向きと言うのは、つまりSBU隊員が、デモンストレーションや演習で、仕方無く人前にでなければならない時においては、皆89式小銃を持っていると言う事である。
これには勿論カラクリがある。89式小銃は、確かに優秀な小銃ではあるが、この銃は元々陸上自衛隊の隊員が、陸戦をする事を想定して作られた小銃であり、海上自衛隊の精鋭部隊であるSBUを想定して作られた小銃では、無いと言う事が大きな理由としてある。89式小銃では、水路潜入等出来ないし、水がガスポートに入れば、次弾を発射出来ないからだ。そこでSBUでは、89式小銃をベースに改造し、水に漬かっても問題ない小銃を開発した。それで何とか誤魔化してやって来た。だが20式小銃の登場により状況は改善したと言えるだろう。