クーデターの可能性
勿論、それだけでは不充分であり、必ずしも満足のいく防衛力が整っている訳ではない。しかし、SBUの創設により間違いなく、日本を侵略しようとする勢力に対しての抑止力には効いていると言えるのだろう。
SBUの存在は、少なくとも下手な小細工が通用しない印象を相手に与える事が出来る。そしてそれは、日本人にとっても安心感と、信頼感を与えるものであり、銃後の日本人としては心強いと言える。
SBU隊員が費やしている労力の大きさをかんがえれば、彼等が弱い部隊なはずがなく、そのくらいの事を知れば誰でも分かる事である。その一方で、国民としては懸念材料も出てくる。
それは、SBUが部隊として一人歩きをして、暴走しないかという様な心配もあるだろうし、何よりもこれだけの実力者ぞろいがクーデターを計画した日には、日本はどえらい事になってしまうかもしれないという不安がない方がおかしい。
0%ではないが、中国やロシアから領海侵犯を受けるよりは、クーデターの確率は低い。SBU隊員の思惑がどうであろうと、彼等の部隊としての行動は一貫して統率の取れたものであり、決して暴走するような部隊ではない。
日本国民の心配する様な暴走を自衛隊が許したとすれば、その時は自衛隊の存在そのものが完全否定されてしまう。なんだよ、自衛隊も大日本帝国陸海軍と変わりないではないか?と。
そう思われてしまっては、戦後長い間かけて築き上げて来た、全自衛隊員の努力と信頼が音を立てて崩れ去る事に繋がる。だから彼等がそんな事をするはずがない。と思いたい。