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上官の苦労

 嫌が応にも部下を持てば、責任感というものが、上官には出てくるモノである。部下の好き嫌いは別として、この部下を守れるのは、自分しかいない。そう思えれば自ずと力は出て来る。

 上官とはかくあるべきという話を、青野と赤村は思い出した。確か栄田三佐から聞いた話だったと思う。SBUに入隊して2年目の事だったであろうか。

「上官は常に部下と国家の為に労力を使う存在である。技術的に未熟な部下をカバーリングしつつも、その部下を巧みに操って国益を追究出来るのが良い上官である。確かに階級によってやるべき内容は異なるかもしれないが、基本的な所は同じだ。好き嫌いという二元論で片付けるのではなく、上官たる者はいつどんな時でも、部下と国を守らなければならない。その道程は険しいものなのかもしれん。」

 それを聞いた時は栄田三佐の言っている事など理解できなかった。しかし、部下を持った今は違う。この言葉の意味を真に理解できる様になれた。青野も、赤村も階級が上がった。いつまでも下っ端ではない事は確かである。そういう中で部下を活かし己を活かす事の大切さを栄田三佐は説いていた。いずれはもっと沢山の部下を持つ事になり、その部下達と、戦場に送り込まれる様になるかもしれない。

 それは不確かだが、とりあえず部下を守って国益を追究するという妙技を身に付けなければならない事は言える。上官は決して楽な仕事ではないのだ。こうしたものは、実際に経験しないと分からない事ではあるが…。

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