リファイン(洗練)
この様にSBUには、個性的なある意味変わった面面が集まっている。高卒、大卒、社会人経験者を問わずして、様々な経歴を持った人間が自衛隊を構成している事は事実である。
皆それぞれに希望を持ちながら、自分の良き未来と国防の為に、努力して汗を流している。日章旗を背負うという事は、時として流血の覚悟をしなくてはならない時が来る。入隊したての若者にいきなり、その様な覚悟を強いるのは、酷な事かもしれない。
ある程度の期間教育されて、その上で自然と身に付くものが、本物の覚悟と言えるのではないだろうか? 本物の覚悟が無いのに命をかけられる程自衛隊の任務は、甘いものではない。だからこそ、自分の実力を100%表現していく為にはまず、熟成された覚悟が必要なのである。
最早、青野も赤村もそういった基礎を固める時期は過ぎた。これからは、そうやって、築きあげて来たベースを更に磨き上げてリファイン(洗練)していく時期に入った。強さとは、リファインされたベースの上に積み重なるものであり、それは、全自衛官に共通している事である。リファインされなければ、その実力はダイヤの原石のままである。
誰にも負けない輝きを持っていたとしても、リファインされていなければ、意味はない。どこまで、磨き上げられるのかという所が、大きな分かれ目になってくる事は事実である。だからこそ、どんなビジョンを持って、そのダイヤの原石をリファインして行くのかという事が、大切になって来るのである。