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遅咲きの桜

 B班の榮倉えいくら海士長の経歴も少し変わっている。榮倉海士長は、高卒後一度サラリーマンとして数年働いた後、自衛官になる夢を諦めきれずに25歳で自衛官になった。

 ここまで聞けば、ごくありふれた経緯かもしれない。ところが彼の凄かった所は、有名政治家の秘書をやめてまでも、社会的な安定や成功を捨ててまで、自衛官を目指した事である。

 榮倉海士長の想いは本物だった。自分の希望通りに生きてきたが、この選択は間違っていなかった。そう思いたい。今はまだ下っ端だが、いつの日か自分の部隊を率いて、立派な海の戦士になりたい。そういうビジョンが榮倉海士長にはあった。

 川村海士長が、自衛隊を自分のステップアップの為に利用していたのとは、タイプが全く異なる。こう言う人間もSBUにはいるという事である。自衛隊と言うところは、自分の努力とやる気次第では、どこまでも登ってゆける。努力が報われない世界ではない事は確かである。

 榮倉海士長にとって三曹への昇任試験なぞ、楽々クリア出来る。SBUの下っ端を勤めて来れたのだから。しかし、彼は気を抜く事はない。ここで手を抜いてしまえば、この先同じ様な試練を迎えた時に、同じ事をしてしまうかもしれない。

 自分より優秀な人間もいる。逆に自分より劣っている人間もいる。しかし、上を見ても、下を見てもきりがない訳であり、そういう事実をきちんと理解してそれでもよいなら、それで頑張れば良い。現実を思いっきり知らされている。若くない入隊なのだから。それでも夢に向かって努力する姿は恐らくきっと無駄にはならない。頑張れ榮倉海士長!

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