自衛隊の立場
誰の為に戦うかなどという事は、さほど重要な事ではないのかもしれない。自分の為にまずは戦わねばならぬのだから。しかし、国旗を背負って戦うとなると話は変わって来る。国家の為に純粋に、命をかける事が求められる訳であり、一瞬の迷いもあってはならない。国旗に命をかけるという事は、そういう事ではないだろうか。
様々な考え方があってしかるべきたが、日の丸を背負っている自衛隊にとっては、国旗を背負う=国家を背負う事になる。有事に備えておく事は、国旗や国家に対して命を捧げる準備をする事でもある。イデオロギーやナショナリズムで、国旗や国家の話をすると、話が別方向に行ってしまう。そうならない為にも、きちんと方向性を定めて歩み出す事は重要な事である。
国家の暴走が始まる時は、必ずと言って良い程軍隊への指揮命令系統が機能不全に陥っている。それは、国家の防衛力が極めて低下している危険な状況と言える。そんな時に有事が重なってしまう事は、一番避けなければならない。
時として、不運が重なってしまう事は、よくありがちだが、そうなった時に大切な事は、対処の方法であり、きちんと危機に向き合う事が重要である。間違っても部下に丸投げするような事が、あってはならないし、何よりも自衛隊が日本人の脅威となってしまう様な事だけは、あってはならない。
あくまでも自衛隊は、日本国民の国益を守り、我が国の独立と尊厳を守り、生命と財産を守り、国土防衛の為に存在している訳であり、自衛官はその国民の附託に応えるという本分を忘れてはならない。あくまでも日本人の為の日本人による日本人の為の部隊である。有事の際はその力を存分に発揮する事が求められるのである。