災害と侵略の間で
有事と言っても、日本の場合は大災害か他国の侵略という2パターンに対応する必要がある。その為、防衛上かなりハードルの高いリスクを負っている。日本はご存知の通り災害の総合商社である。いつ何かしらの災害が起こっているとも言える。
よく自衛隊には災害派遣要請が出るが、これは自衛隊にとっては好ましい事ではない。自衛隊は災害救援のノウハウを沢山持っているが、主たる任務は災害救援ではない。
もし仮に大災害と他国の侵略が重なる様な事があれば、自衛隊は即座に米軍と共に救援を警察と消防に任せて、他国の侵略に対して策を講じなければならない。
日米同盟における日本の集団的自衛権の行使を可能とする日本政府の立場は一貫している。日本への直接の侵略は米軍に丸投げするのではなく、まず日本が防衛に当たらなければならない。これは、日本の信頼問題にも関わる。警察や消防と連携して、自衛隊は本来の任務にきちんとあたるべきである。
役割分担をしっかりしてこそ、国難に対処出来るというものである。その様な事を平時からきちんと計画しておく必要はあるかも知れない。有事と言うモノは備え無しで、やって来る。それ故に国力が試されるテストの様な側面がある。だからこそ、備えをきちんとしておく必要はある。