表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
135/239

先輩・後輩

 余談だが青野と赤村にはライバルがいる。B班の最下級隊員である木村海士長と、C班の最下級隊員流沢海士長である。青野は木村海士長にライバル心を燃やし、赤村は流沢海士長にライバル心を燃やしていた。この四人は、実は一期上の高校の先輩・後輩にあたる関係で、青野・赤村にとって彼等先輩は一番近い目標であり、彼等を出世で追い抜く事は直近の課題であった。

 しかし、木村と流沢両海士長は何も感じていなかった様である。それは、二人のかなりマイペースな性格が多分に影響していた。だが、後輩に先を越されても危機感を感じないどこ吹く風と言う人間性が、そうさせていた。

 同じ小隊に所属していても、活動は班毎だから、会う機会も少なく、疎遠になってしまうがそれでも、青野と赤村にとっては充分に先輩ながら、ライバルと思える存在であった。自衛隊では、例え同郷や同高校の先輩・後輩のよしみであっても、階級が上の者の命令が絶対であり、反抗する事は許されない。

 勿論、防大の先輩・後輩も同じ事が言える。自衛隊の人間関係は、万事が往々にして階級ピラミッドを基本としている。現在は女性の社会進出もあり、その階級ピラミッドの内訳も変わって来ている。

 そんな中でも、やはり同期や年の近い隊員が自分よりも先を越えて昇進していくのは、気持ちの良いものでは無い事はないだろう。自衛官も人間である。昇進が遅れれば嫌な顔の1つもするだろうし、不快に思う気持ちもよく分かる。そこは、民間会社の昇進に似ている印象がある。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ