欲しいのは結果
栄田三佐はよくSBU隊員達にこう言っている。
「いいか?お前らが無理な事は、日本人の全員が無理だと言う事だ。その位重要な任務を全うしなければならない組織であるという事は、最早説明不要だな?無理なんじゃない。やろうとしない。只、それだけの事だ。」
いかにも精神論的で、これまで散々否定して来た事だが、栄田三佐の言っている事は、あながち間違っていない。SBU隊員が諦めてしまえば、後は誰も後には続けない。日本人の最後の砦であるという意識を、栄田三佐は意識を植え付けようとしていた。こういう意識がなければ、どんな技術を身に付けても、砂上の楼閣になってしまうからだ。栄田三佐は続ける。
「何が出来るか。そんな事を求められている訳じゃない。出来ない事はないです。その位この俺に言わせてくれるレベルの部隊で欲しいし、SBU というのは、そういう部隊でなければいかん。日々の努力は当たり前。評価されるのは、俺達に求められているのは、従然たる結果だけ。只、それだけだ。結果論を否定する人間もいるが、SBU という部隊において、重視されるのは何度も言う様だが、只、冷酷なまでの結果である。これからどんなミッションを任されても、プロセスをどうこう言うつもりはない。俺達が欲しいのは、0か100オールオアナッシングだと言う結果である。良いか悪いかなどという二次元論的な事を考えている時間があるなら、目の前の敵を一人でも多く倒す。その為の努力をして欲しい。」
確かにその通りかもしれない。SBUに求められるタスクは高い。