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スケープゴート

 生きるか死ぬかの戦闘を体験しているか、いないかで、本当の軍人になれるか、戦争ごっこをしているのか、区別がつく。

 百の訓練より一度の戦場という言葉が示す通り、本当の軍人は場数を踏んで初めて強くなれる。一人の人間を殺してしまえば、あとは百人殺そうと千人殺そうと一万人殺そうと、感覚的には同じ事になる。

 軍人というものは、どれだけ冷酷になれるかという事で真価が問われる。自衛官は法的立場上正式な軍人ではないが、実質的には軍人であると考えた方が合理的である。

 人を一人も殺していない、自衛隊という組織が成熟していない不完全なものであるという、全ての原因はそこにある。ろくすっぽ訓練ばかりで、実戦経験もなく、大した火力もない。

 これでは、いつまで経ってもアメリカの影響下から抜け出す事は出来ず、日本をまともに守れないかもしれない。しかも、法的にも問題を抱えている。これらを解決せずには、自衛隊の各目的の増強が行われて行く事は、望ましい事ではない。

 SBUの設置に関しても同じ事が言える。設立の背景には、テロリズムのグローバル化や海上における新たなる脅威が出現したのは確かだが、しかしそうした名の元に国民が知らない所で行われた軍拡と言えるかもしれない。

 要するに諸外国並の海上実力組織がこの戦後日本には無かったが、諸外国並という言葉をスケープゴートにして、自衛隊は国民に分かりにくい軍拡を行っていたと言えるかもしれない。

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