確固たる自分
なにくそというガッツが、必要な職種である事はまず間違いない。何者にも負けない不屈の闘志があれば尚良し。それを確認せずに任務を行ってしまうと、何処かで迷いが生じる。その迷いが死に至る事だってある。戦場では、確固たる自分がいなければならない。
確固たる自分を構成する為には、日々の人智を越えた訓練を行う必要がある。どんな状況で、どんな判断をしなくてはいけないのか?どんな行動を取るべきなのか細かい所迄頭を使って考える訳である。
その中でガッツがある隊員ならば、きっと何の迷いも無しに任務に忠実であり、敵戦闘員を目の前にしても、銃の安全装置を外し、トリガーを引く事が出来る。そこでガッツのない隊員は、あたふたする。何が起こるか分からないからこそ、こうした戦場での一瞬の迷いは、死活問題なのである。
自分一人が死ぬのは自己責任だが、SBUなどのチームで動いている(自衛隊全体がワンチーム)部隊には、自分一人の身だけを案じているような、余裕のない独り善がりな隊員を必要とはしていない。
ガッツがあるか無いか? という只それだけを見極めてリクルートを行うのがSBUだ。いかにメンタル面やフィジカル面で、SBU隊員が高いレベルのパフォーマンスをする事を求められているかが分かる。
日々の訓練にしても、自分で課題を見つけてそれをクリアしていかねばならない。日本が世界に誇れる部隊が運用されている事実は、只技術的に優れている隊員というよりは、精神的にタフでいられる強靭なタフネスを持った精鋭を生み出す事に特化していると言える。