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リムパック20XX

 リムパックは2~3年に1回行われる米軍主催の軍事演習である。日本も、オブザーバー参加をしている世界最大規模の軍事演習である。

 水上艦艇をフル活用した海上演習や、陸軍、空軍、海兵隊との連携をとる等、やる事は多岐に渡っている。オブザーバーとして参加している国は日本だけではなく、アメリカと同盟を結んでいる世界各国の、軍隊が呼ばれる。

 リムパックの目的ははっきりしている。アメリカ軍のレベルの高さを肌で感じてもらい、もし仮に米軍と共同作戦をとる事になった場合、スムーズに連携がとれるか?というのを確認する機会である。世界一の軍事力を持っているアメリカだからこそ、出来る事である。井口二佐もリムパックについてはこう述べている。

 「アメリカ軍とスムーズに連携をとる為だけに、こんなスケールのデカイ軍事演習をやる訳じゃない。同盟国に盟主アメリカの実力を見せつけ且つ、中国やロシアと言った敵対する仮想敵国や、反米勢力に対する見せしめである。言葉は悪いが実際は、そうなのである。SBUも、この場でアメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズの別動隊(ファスト)と合同演習をするようになって初めてアメリカの軍事力が分かった。得るものも多い。みんなもきっと何かを得て、日本に戻れる筈である。私はそう思っている。」

 SBUは今回のリムパックでは、青野や、赤村らA班10名と海上自衛隊特別警備隊第一小隊長井口二佐と、副小隊長栄田三佐の計12名が日本国よりオブザーバー参加している。アメリカ・ハワイにやって来たその目的は、勿論、「ファスト」との合同訓練である。

 今回で4回目となる井口・栄田両士官を筆頭に、青野や、赤村も自然と手に力が入る。何せ初めての異国の地である。若く言語も覚束無いが、自分に出来る事をするようにしようと思った。

 そんな彼等を待つ大きな試練があるとも知らず、リムパックは始まった。2週間の地獄の軍事演習が幕を開けた。そこにあったのは厳しい現実であった。

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