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今年最初の投稿です。
2020年が、皆様にとっていい年でありますように!
今年もよろしくお願いします。
エミリアーナの言葉に、また胸がきゅんとする。
「どうして私を?」
私は隣に座る美しいエミリアーナに、女なのにどきどきしてしまっている。
「殿下と一緒にいると、とても落ち着きます。以前から一緒にいたような、懐かしい気持ちになるのです。」
「私もあなたといると、懐かしく、一緒にいることが普通のことのように感じます。」
二人が同じ気持ちでいたことに感動する。
私が王子に転生したのは、エミリアーナに出会うためだったのかもしれない!
綺麗で、美しくて、可愛くて、その上カッコイイなんて!!
前世の私では、絶対に出会えなかったわ!
私の世界が鮮やかになり、全てが輝いて見える。
これは、、、、"恋"? 私はエミリアーナに"恋"してる?!
前世でもできなかった"恋"を、初めて経験している!
転生してよかった!
エミリアーナに会えて、よかった!
私たちはとても自然に一緒にいることを選択し、協力して邪魔する人たちを排除して、婚約までこぎつけた。
その後、エミリアーナが日本人の男だった記憶を持っているとわかって、私たちはかなりくだけた関係になった。
あの時のときめきを返して欲しいと思うこともあったけれど、私の心身の問題で、エミリアーナ以外との"結婚"はありえなかった。
私には、女の子と"結婚"なんて、無理なのよ~!
王になる者が"結婚"しないわけにいかず、涙目になった私を救ってくれたのは、エミリアーナだった。
「目を閉じて。俺に身体を預けていればいいよ。」
女の子の声で男らしく言いきったエミリアーナを、私は男の身体で愛した。
エミリアーナは、とても可愛くて、かっこよくて、美しくて、綺麗で、がさつな言葉でひどいことを言うけれど、私のことを一番に考えてくれる、私の大切な人になった。